【城下尊之 芸能界ぶっちゃけトーク】
芸能界はTOKIOの国分太一(50)の無期限活動休止の話題で持ちきりだ。
日本テレビがレギュラー出演する「ザ!鉄腕!DASH!!」を降板させ、TBSも「世界くらべてみたら」のMCから彼を外した。
日テレはその理由を過去に複数回のコンプライアンス違反があったためとしたが、実際に何があったかはプライバシーを理由に明らかにしていない。
一応、刑事告発に該当するような内容ではないとしているため、ネット上では国分のパワハラ・セクハラ疑惑がさまざま取り沙汰されている。
日テレ側からは具体的に「何があった」か聞こえてこないが、他局の関係者からは「ウチでもそうだけど……パワハラですよ」という話を聞いた。「若い人に対して口の利き方がひどい。態度が悪い」ということだ。
僕は何度も国分を取材してきたが、その時の印象は非常に良かった。丁寧な言葉遣いでフランクに話すし、自身の結婚のことも自ら切り出して話してきたほどだ。
ただ、当時から国分は「同じ事務所の後輩には厳しい」という話は聞いていた。特に旧ジャニーズ事務所は先輩後輩の上下関係が厳しく、国分も先輩の東山紀之には逆らえないという話があった。
昔の感覚を時代に合わせて変えていくことのできなかった人なのだろう
国分としては一緒にされたくないと思うが、僕がこの騒動で思い出したのは、TKOの木下隆行(53)だった。若手お笑いコンビに中身の入ったペットボトルを投げつけたりしたパワハラで仕事がなくなったが、その際も僕は木下について「いい人なんだがなぁ……」と思っていた。
初めてバラエティー番組で共演した際に彼の控室へ挨拶に行ったところ、メーク途中にもかかわらず手を止め、飛ぶようにドアのところまで来て、「こちらが行かなきゃいけないのに」と頭を下げたのだ。
あくまで私の印象にしか過ぎないが、外の人間に対してはきちんとしているし、年齢や立場を考えて対応するのは一般人でも同じこと。一方、後輩やレギュラー番組の若いスタッフに対して厳しく指導することは、ぞんざいな態度にも見える。いずれにせよ、昔の感覚を時代に合わせて変えていくことのできなかった人なのだろう。本当はこうなる前に「時代が変わった」と教えてくれる人がいなかったのが残念だ。
(城下尊之/芸能ジャーナリスト)