参院選後も何かと話題が尽きない参政党だが、同党から東京都選挙区に立候補して当選したさや氏(43)の本名が明らかになった。7月23日、党の公式サイトで発表された。


 その名は「塩入清香(しおいりさやか)」。これまで公表を控えていた理由として、以前から芸能活動で使用してきた名前であり、本人の家族の健康状態を考えてのことだったと説明。公表に踏み切った理由としては、国会議員としての公的責任を果たすうえで必要不可欠と考えたためと明かしている。


 本名の発表を受け、X(旧ツイッター)では《「清香」と言う名前だったのですか》といった感想が続々だが、あるネットニュースメディアの記者は「本名を選挙後に出してきたのは、注目度をさらに高めるという観点から、実にうまいと感じる」と、こう続ける。


「戦略性を感じますね。著名人の『本名ネタ』のニュースって、そもそも閲覧数が他のジャンルよりページビューで数字が1桁多くなる。芸能ニュースの中でも突出して読まれるんですよ。当選後も自身への注目を維持させるためといった目的があるんじゃないですかね」


■「さや氏の例もまた『身バレ』の一種」


 果たして、今回のさや氏の本名公表には他にも狙いはあるのか? ITジャーナリストの井上トシユキ氏は、「本名ネタがネットニュースに強い理由」についてこう説明する。


「本名が知られていなかった芸能人の本名が明らかになるというのは、正に『身バレ』と言えるもの。『この人物の最大の秘密を知ることができた』といった快感は、どこか『のぞき』に似た背徳感に通じるところもあって、人々の間で強力な話題になるのです。今回のさや氏の例もまた身バレの一種であり、大きな話題になったと考えられます。併せて、本名が判明することで、その人物の学生時代のインターハイなどへの出場記録や学校名、ひいては大まかな出生地がネット上で掘り起こされていくため、本名の判明によってその人物の過去が掘り起こされてしまうのも大きいでしょう」


 ただ、そう考えると、さや氏は今後、本名を公表しなければ出てこなかったスキャンダルが出てしまうという可能性もあり、政治活動にはマイナスにも思える。

しかし、井上氏は「さや氏にとっては本名の公表によるマイナスはさほど大きくない」と、さらにこう分析する。


「早速、夫が音楽家の塩入俊哉氏と判明し、略奪婚疑惑が報じられていますが、今後も本名を公表したがためのネガティブなゴシップは出てくるでしょう。ただ、政治活動というものは自身に投票してくれた人に顔向けしながら行うもの。そのような人たちは、後から出てきたスキャンダルにはアンチのように揚げ足取りはしません。選挙の時こそハンドルネームでも許されるでしょうが、実際に政治活動をする上で支持者に対して『ちゃんと政治活動をしていくんだ!』という意思表明をすることで、長期的な支持につなげていく狙いがあるのではないでしょうか」


 さや氏の本名の公表は短期的には広く浅く、長期的には深く狭く支持を集める効果があるようだが、本人の今後の政治活動やいかに?


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 参政党の矛盾ぶりが早速明らかになり始めている。関連記事【もっと読む】参政党のあきれるデタラメのゴマカシ連発…本名公表のさや氏も改憲草案ではアウトだった…では、同党の欺瞞ぶりについて伝えている。


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