【次世代バラエティー女王を探せ!】#2
中川安奈(フリーアナウンサー)
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最近、バラエティーで新キャラとして急上昇を見せているのが、元NHKアナウンサーの中川安奈だ。元NHKアナからのブレークとしては神田愛花に続く存在だが、タイプはまったく異なる。
1993年10月22日生まれ、東京都出身の31歳。2016年にNHKに入局して、「サンデースポーツ」などを担当した。
彼女の知名度が最初に急上昇した“事件”は、パリ五輪のときに起きた。開会式当日の中継で着ていたベージュ色の服が光の加減で裸のように見えて、「服を着ていないかと思ってびっくりした」という投稿がSNS上に相次いで、ネットニュースにも取り上げられたのだ。
そもそもアナウンサーがオリンピックの中継で服を着ていないわけがないのだが、そういう謎な話題でニュースになってしまうところに、スター性の片鱗を感じさせた。
NHKを退局して、2025年4月からはホリプロスポーツ文化事業部に所属。
NHK時代からプロポーションの良さで“NHKの峰不二子”と呼ばれた中川は、8月25日発売の雑誌「週刊プレイボーイ」で初グラビアにも挑戦。抜群の美しさから、女性ファンも多い。
ミニスカートの番組衣装をSNSに投稿したときには、「気を抜くと足を組む癖があるので気をつけつつ!笑」とニュースの見出しになりそうな言葉をしっかり加えることを忘れない。そうしたキャラクターから元TBSの田中みな実や元テレビ東京の森香澄と比較されることも多いが、田中や森の魅力が「あざとかわいい」だとすると、中川は「あざとキレイ」だと言える。
NHK時代からMC力の評価は高く、現在はフジ地上波でかつて放送していた「プロ野球ニュース」の後継番組に当たる「プロ野球ニュース月間好プレー」(BSフジ)のMCを担当している。だが、彼女が自由なキャラを発揮するのは、バラエティーのひな壇にいるときだ。
NHK時代の担当番組を改めて振り返ると、千鳥と共演していた「スポーツ立志伝」、バナナマンの日村勇紀が運転する送迎バスのバスガイドをつとめた「ひむバス!」、ハライチや山里亮太らと共演した「これって攻めすぎ!?世界旅行」など、番組MCが得意な人気お笑い芸人と一緒に出ていた番組が多いことに気づく。彼らのMCのワザをそばで見てきたことが、今の中川のトークに少なからず生かされているはずだ。
もっとも、彼女はもともと抜群の面白さを秘め、しかもセクシーな、ほかには例を見ないナチュラルボーン・バラエティー美女なのだと思う。
(高倉文紀/女優・男優評論家)