9月26日に最終話を迎えるNHK朝の連続テレビ小説『あんぱん』の視聴率がここにきて17%超えを連発、平均視聴率も有終の美を飾る気配をみせている。
前作で橋本環奈(26)がヒロインを務めた『おむすび』は平均視聴率13%台と低迷し、視聴者の"朝ドラ離れ"も心配されていたが、どうやらそれに歯止めがかかりそうだ。
この『あんぱん』の成功で高い評価を受けているのが、絶妙な人物描写が絶賛されている脚本家、中園ミホ氏(66)の心温まるストーリーテリングだ。ヒロイン"のぶ"役の今田美桜(28)の優しく芯の強い女性像や、"柳井嵩"役・北村匠海(27)の漫画家として苦悩し、悶々とした空気感は、「中園でなければ表現できなかっただろう」とドラマ関係者に高評価を得ているという。
この『あんぱん』が成功した要因の一つに、2021年7月に公開され、この年の邦画実写興行収入第1位を記録し、これまでに公開されたシリーズ3作品の累計興収が約95億5000万円を残しているメガヒット映画『東京リベンジャーズ(以下、東リベ)』の影響を挙げる映画関係者も少なくない。
この映画で恋人役を演じたのが、『あんぱん』で息の合った夫婦役を演じた、北村と今田だった。実際、放送開始直後から、『東リベ』の北村演じる"花垣武道"と、今田演じる"橘日向"の風貌を変えた再来に、SNSでは若年層を中心に話題になっていた。
さらに他にも『東リベ』からは、『あんぱん』で手塚治虫氏をモデルとする"手嶌治虫"を演じる眞栄田郷敦(25)、永六輔氏をモデルとした"六原永輔"を演じた藤堂日向(29)もキャスティングされている。放送回を追うごとにファンたちの間では、「朝ドラで『東リベ』のキャストが再集結するなんて…感激」とか、「みんな立派な大人になって感涙ものだ」と盛り上がってもいた。
■同一映画の出演者2人が薬物で逮捕される奇異な偶然
浮き沈みの激しい芸能界で、4年前から安定した人気を誇る俳優を次々に輩出してきた『東リベ』だが、ここにきて残念なニュースも飛び出した。9月3日、作品で"半間修二"を演じた清水尋也容疑者(26)が、麻薬取締法違反(共同使用)容疑で警視庁に逮捕された。
この一報に芸能記者たちは、"場地圭介"を演じた永山絢斗(36)が、2023年6月に大麻取締法違反(所持)容疑で2度、逮捕されていることから、『東リベ』出演者で薬物関連の逮捕者が2人目という奇異な偶然に、他の出演者の動向にも関係者の目が向けられている。
2020年の新型コロナウイルス感染拡大の影響で撮影が3度にわたって中断を余儀なくされている『東リベ』のキャストたちの絆は、通常作品以上に、今でも強く結ばれているとされていることは周知の事実だ。
「清水は警察の取り調べに協力的だと言われていますが、入手ルートや共同使用仲間に話題が移ると、急に口をつぐんでしまうそうです。
『あんぱん』の成功でにわかに再注目されることになった『東リベ』だが、これ以上そのブランドを汚して欲しくない…と願うのは、北村や今田だけではないだろう。
(芋澤貞雄/芸能ジャーナリスト)
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