早くも10月。早くも1日に秋ドラマの先陣を切ってスタートするのが、三谷幸喜(64)脚本、菅田将暉(32=写真)主演の「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」(フジテレビ系=水曜夜10時)だ。
「民放GP帯の連ドラは約25年ぶりという三谷さんの脚本、菅田さんが3年半ぶりの連ドラ主演。さらに豪華キャストが顔を揃えていて、『もしがく』はこの秋一番の話題作と言って間違いない。いろいろ問題を抱え、資金繰りも厳しいフジにとってはこれで何としてもムードを変えたい。気合が伝わります」(広告代理店関係者)
共演は神木隆之介(32)、二階堂ふみ(31)、浜辺美波(25)ら主演クラスがずらりと並ぶほか、小池栄子(44)や市原隼人(38)、菊地凛子(44)、野間口徹(51)、坂東彌十郎(69)、小林薫(74)など実績十分の演技巧者が顔を揃える。
「タイトルが長い上、出演者が豪華すぎるせいか、番組表には菅田さんの名前のみしか載せられない」(テレビ誌ライター)なんて話はさておき、この布陣でコケるわけにはいかない。発表以降、ネット上では《超豪華な顔ぶれで楽しみすぎる》《浜辺ちゃんに巫女の衣装着せるなんて…絶対見ちゃう》《青春時代に何度も行った渋谷の話だから、特別な思いで見れそう》など、期待する声が目立つ。一方で《これだけの豪華メンバーをちゃんと料理しきれるのか不安》《ハラスメントだらけのあの時代を美化しちゃっていいのだろうか》なんて声もちらほら。
テレビコラムニストの亀井徳明氏は「いろいろ評価は分かれるとは思いますが」と前置きしながら、「あの時代を知る世代は前のめりで見るドラマになりそう」と、こう続ける。
「昨年1月期の『ふてほど』が現在と行き来したのが86年でした。今度の『もしがく』が84年ですから、ほぼ同時代。『ふてほど』で《“トゥナイト”見たい!》なんてセリフがウケていましたが、『もしがく』の舞台の“八分坂”は、映画監督の山本晋也さんがトゥナイトで《ほとんどビョーキ!》なんて言っていた世界にある。
80年代半ばに青春を過ごしたのは、今は“アラ還"か。亀井徳明氏が続ける。
「当時は“新人類”と呼ばれて、今の“Z世代”みたいにもっと上の世代からは“わけの分からない存在”扱いでした。時代は変わっても、“青春”の普遍性みたいなものは描かれると思うし、それに喝采するかつての“新人類”がネットで反応するはず。リアルな昭和を知らない世代の反応も楽しみです」
三谷氏が「僕にしか書けないドラマ。面白さは保証します」というこのドラマが、苦境のフジを救うのか、それともおじさんの懐古で終わるのか。
「若者に届くかどうかは分かりません。でも、“分かる人には分かる”でいいじゃないですか。個人的にはサプライズで仲野太賀さんにも出てほしいです。21年の日テレ『コントが始まる』の顔ぶれをまた見てみたい。あと二階堂ふみさんと小池栄子さんのダンサー役、浜辺美波さんの巫女役がどんな仕上がりになるかも楽しみにしています」(前出の亀井徳明氏)
初回は30分拡大のSP版。水曜10時のライバル、日本テレビの「ESCAPE それは誘拐のはずだった」(10月8日スタート)が始まる前にスタートダッシュを決めたいところだろうが、結果はいかに?
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