今から約40年前の1986年4月「夕やけニャンニャン」(フジテレビ系)の放送がスタート。出演していたおニャン子クラブは同年7月に「セーラー服を脱がさないで」でレコードデビューすると一躍、大ブレーク。
そんなおニャン子クラブの解散コンサートは1987年9月20日、東京・代々木第一体育館で行われた。終了後にはほとんどのファンがおニャン子ロスに陥ったのだが、解散してもいまだにその存在を懐かしむファンは多く、今でもそれが続いている。
解散から1年が経過した1988年9月20日には、解散コンサートの会場周辺に多くのおニャン子ファンらしき人が集っていた。ファンにとっては、大切な日であり場所でもあるので、同じ気持ちを持った同志が自然発生的にたくさん集まったのだ。
その後、9月20日には、毎年のようにファンが集まるようになり、そこで有志による「ファイナルコンサート上映会」が行われるようになった。
今年も9月20日は、多くのファンが集まっていた。解散コンサートを見られなくて悔しい思いをしたという50代男性はこう話した。
「2020年までは上映会をやっていたんだけど、コロナ禍によって上映会はなくなってしまい、コンサートを配信でやるようになったんですよ。大きなスクリーンで、みんなで見ることはできなくなってしまったけど、そこに同志が集まることがうれしくて。タイムスリップした気持ちにさせてくれる空間ですよね」。
各自がPCやタブレットなどで見るようになり、視聴形式は変わったが、同じ気持ちを持つファン同士の一体感は変わらない。
配信は午後7時から行われるのだが、私が現地に到着した午後5時半過ぎには、お手製のスクリーンにすでに解散コンサートの映像が流されていた。
配信がスタートするとPCをメインモニターにして、数十人のファンが画面を囲む。そこで思い出話をする人や、コールをする人、振りの真似をする人など、様々な形でこの瞬間を迎えた。
「今年は40周年コンサートがあって、再結成もありましたけど、この解散コンサートは、私にとって本当に大切な思い出なんです。おニャン子クラブ、そしてファンたちにも会えて、同窓会みたいな気分ですよ」(デビュー時から追い続けている古参のファン)
この日のこの空間はかけがえのない場所。おそらく来年以降も9月20日には、この場所に多くのファンが集まることだろう。もちろん私も来年も行くつもりだ。
2年後の2027年は解散から40年という節目の年。できることなら解散した東京・代々木第一競技場でコンサートをやってもらいたいと思う。
(プロアイドルヲタク/ブレーメン大島)