脚本家・灯敦生が手掛ける朗読劇「紫苑のもみじ」が17日(金)から日本青年館で開催される。鴨の音第五夜「浅黄の桜-あさぎのさくら」をベースに、今回は舞台を京都から神宮外苑へと変化。

声優界の実力派ヒロイン・山根綺(29)と2.5次元のプリンス・佐藤流司(31)をメインキャストに、生演奏で展開される進化系朗読劇だ。本番直前の山根と灯に見どころを聞いた。


 ──舞台は東京の神宮外苑。街がキーワードになっている。


灯「王道のラブコメらしさの中に土地というものを脚本作りはさせていただきました。
劇場に足を運んで下さった方が、行きと帰りで街の見え方が変わったり、地名だったり、場所の名前が出てくるので、実生活で共感できるところもあると思います」


 ──主人公のもみじを演じてみてどう感じた?


山根「自分とは同い年ですが正反対。最初は理解するのが難しいキャラクターでした。もみじはなるべく冒険をせずに、無色透明の色のない自分で生きたいっていう女の子で。私たち俳優・声優という職業は安全な道を全部捨てて、自分は何色になるんだろうかとか、いかに爪痕を残すかを常に考えていますからね。だから自分の体に落とし込むのに試行錯誤しました、また、この子(もみじ)が嫌われて欲しくないなっていう“主人公補正”が自分の中にあったので、それも消化できない原因になっていました、でも、人って自分が見たいようにしか人を見ないですよね、それで、いったん自分の考えを手放してみたら面白くなってきました」


灯「感無量ですね!」



 ──稽古はどんな感じですか?


山根「このセリフは何で出てきたのか、言葉のつながりとか、脚本家や演出家の意図を確認することが多かったですね。セリフには絶対意味があるし。みなさんそこでとどまろうとしない人たちなので。

単なる本読み以上の、その先のことを表現する引き出しを追求する。だから毎回違った表現もできる。5回の公演が全部違って楽しみです」


灯「芸達者な方々で、意図がちょっとあいまいなままでも十分なパフォーマンスを発揮できる方々ですが、稽古場で深めていただいて。とてもありがたい時間でしたね。そして稽古が少ないのに、山根さんの座長っぷりがすごい! なんだろう……刀を振り回すのはもの凄く重いし、大変なはずなのに、あまりに華麗で重さを感じないみたいに、いい着地点を見いだしてくれるんです」


山根「頑張るしかないですね!」


 ──物語のみどころは?


灯「しょっぱなから、山根さんのはつらつとした声が観客を惹きつけるので冒頭から注目していただきたいですね」


山根「やっぱり『ホッピー通り』のところと、私と佐藤流司さんの車の中のシーンですかね。舞台俳優の佐藤さんはこちらが想定したのとはまた違うキャラクターに仕上げてきて、毎回『これもすてきだな』と思うことばかりで、私も楽しいです」


灯「人との関わり方で主張しすぎるわけでもなく、引きすぎるわけでもなく、少しだけ人生を変えてしまう『東京の隣人性』と自分はこうだよって独立してて、その感覚を持ち寄って、主人公たちがちょっとだけ研磨されていくシーンが好きですね。3シーンあるけど」


山根「やっぱり、たくさんあるんですけど……ラストシーンは鬼推しです!」


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▼朗読劇「紫苑のもみじ」 7⽉17⽇(金)~7⽉19⽇(⽇) 日本青年館ホール 計5公演。


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