純烈のリーダー兼プロデューサーの酒井一圭(51)が新たに手掛けた男性歌謡コーラスグループ・モナキが人気沸騰中だ。韓国発裏社会コメディー映画「BOSS/ボス」(TOHOシネマズ 日比谷ほかで全国公開中)で、昔かたぎのボス役を吹き替えた酒井は、部下が何をしようと全部僕の責任と言う。

そのリーダー論を聞いた。


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 ──海外映画の吹き替えは長い芸能生活で初めてですね。


「アニメに声を当てたり、戦隊ヒーローものでアフレコしたりはあったけど、海外映画での日本語吹き替えは初めてでした。音響監督さんが丁寧に教えてくださったおかげで、3日の予定が3時間ぐらいで終わりました。めっちゃ楽しかったです」


 ──映画ではモナキの4人がメインキャストを吹き替えました。きっかけを教えてください。


「モナキがTikTokでバズったタイミングで依頼があったんです。メジャーデビュー前だったので、じんとケンケンは戦隊の経験があるけど、サカイJr.とおヨネはど素人。マネジャーと『すごいオファーやね』と話していたら『酒井も』と。驚きましたけど、彼らのボス役と聞いて、『なるほど』とお受けしました」


 ──世代の違う後輩との付き合い方や、リーダーに必要なものを、酒井さんはどう捉えていますか?


「純烈では父親のような気持ちでやってきたけど、モナキはその次の世代なんです。モナキの船出の時は、孫ができたような気持ちですっかり老け込んで(笑)、優しくなってます。なかなか会えないし、開口一番『ちゃんと飯食ってるか、ちゃんと寝てるか』になっちゃう。


 上司としてあれこれ言うことは、ほとんどないです。本人が人生で何を成し遂げたいのかをまず聞いて固めて、そのための順番を示す。そのうえで、そいつが何をしようとも全部僕の責任。食えなかったら僕の責任やし、そいつが失敗したら僕の責任。『なんでできへんねん』って責めることじゃないのよね。僕が、そいつにその荷物を持てると思ったのが間違いだということ」


 ──純烈もモナキも成功させましたが、ご自身のことはどう見ていますか?


「ちゃうねん、すごくないねんと。僕がもし天才やったら酒井一圭単品を日本一にできるでしょ? 人のことはわかるんやけど、自分には興味がないんですよ。こだわりがないから、ファンがくれるどんな服でも感謝して着ます。今日も全部もらい物。身に着けていると、なんかええこと起こるやろって勝手に思い込んでるんです」



現在、51歳「早よせな、人生は時間が限られてるで」

 ──プロデューサーとしてのポリシーのようなものは。


「人がやらないことをする。純烈は風呂屋から水道管通ってNHKホールへ(※健康センターの舞台から紅白歌合戦出場の意)。

モナキは広告費を1銭もかけずバズらせたろと。そんな無謀にも見える目標を成し遂げることが楽しいんです。あと、ポリシーじゃないですが、僕は入院すると運気が良くなるんです(笑)」


 ──純烈結成のアイデアが、複雑骨折で入院中に浮かんだというエピソードでしょうか。


「そうですね。ほかにも今年はサカイワンパクオー(前川清さんとの共同所有馬)とモナキがデビューする年やからと、1月の頭に数日入院しました。手術の必要はなかったんですけど、出べそを治してみようと。できることは全部仕込んだうえで、『あとは入院したからうまくいくはずや』みたいなことを真剣にやってます」


 ──酒井さんは現在、51歳。この先をどう考えていますか?


「50代に入って、衰えも感じます。父が70歳で亡くなってるので、仮に人生あと20年。最後の10年を闘病とすれば、仕事ができるのはあと10年。純烈で歌うのもしんどいけど、もっとしんどそうなおばちゃんが、足を引きずって杖をついて見に来てくれてるから、やれるところまではやろうと。あとは作り手や出役(でやく)をさらに5人ぐらい見つけて、一緒に飯食いながら、『俺はこう考えたよ』と僕の志を伝えられたらと。

それが孫、ひ孫みたいに広がってくれたら楽しい老後やし、僕が死んでも何かが残るというのはうれしい」


 ──現在、「純烈セカンドチャンスオーディション2026」の選考を進めている酒井さん。中高年からでも人生を変えたいと思っている人に、かけられる言葉はありますか?


「一歩前に出る、ほんまにそれだけ。ダメなら下がればいい。基本ダメだし、僕もうまくいこうとか思ってないもん。成功か失敗か、100点か0点かの物差しやなくて、やりたいのか、面白いのか、それだけでええんちゃうと。早よせな、人生は時間が限られてるで」


(聞き手=望月ふみ)


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