タイ発のビジネスホテルチェーン「ホップイン」が、アジア太平洋地域で急速な拡大を見せ、成功の道を歩んでいる。2014年に創業し、現在はフィリピン、日本にも進出。
特にマニラ・エルミタのホテルは、同チェーンの初の海外拠点として注目された。

その他の写真:ホップインエルミタ(2025年7月7日撮影)

 2025年7月現在、ホップインはフィリピンで10軒のホテル(計1,780室)をマニラ、イロイロ、ケソン、ダバオの4都市で展開している。日本においては、東京と京都に4軒のホテルを開業済みだ。親会社であるエラワン・グループは、2030年までにフィリピンで15軒、日本を含むその他アジア太平洋地域で35軒のホテルを展開する計画を進めており、2025年には新たに10軒のホップインホテルを開業予定である。

 その成功の秘訣は、一貫して「清潔さ、快適さ、手頃な価格」を追求するビジネスモデルにある。主要なビジネス街や観光地に戦略的に立地し、どのホテルでも統一された高い品質のサービスと設備を提供することで、利用者からの信頼を確立。シンプルながらも機能的な客室は、出張者や観光客に最適と評価されている。

 また、無料Wi-Fiや温水シャワーといった基本設備を充実させつつ、無駄を省く(歯ブラシ・スリッパ・水のペットボトルは無いが、水ボトルサーバーを各階エレベーター前に設置)ことでコストを抑制し、リーズナブルな宿泊料金を実現。これが、幅広い顧客層の獲得に繋がった。

 ホップインは、2030年までにアジア太平洋地域を代表するバジェットホテルチェーンとなり、総客室数を14,000室、収益を4倍に拡大するという壮大な目標を掲げている。徹底した顧客志向と効率的な運営戦略により、ホップインは国境を越え、成長を続けるビジネスホテルの新たな成功モデルを築き上げている。
【編集:OKAMI EURA】
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