タイ民間航空委員会(CAB)は12日、国内・国際線の航空機が遅延・欠航した際、搭乗客の保護を強化する新規制を2025年5月20日から導入する。

カオソッドの報道によると、CABは「定期国内線および定期国際線の旅客の権利保護措置に関する措置(CAB規則第101号)」を公布。

乗客が空港に到着後、事前通知無く遅延や欠航が発生した場合、乗客の権利を強化する。

国際線の遅延が発生した場合、航空会社は以下の措置の実施が義務付けられる。

2時間以上の遅延:航空会社は、食事や飲み物、または交換券を無料で提供する必要がある。さらに通信機器を無料提供する必要がある。

5時間以上の遅延:上記に加え、航空会社は14日以内に、乗客に対し1500バーツの現金、または旅行クレジット、交換券、マイレージポイントなど、同等の価値の補償を提供する必要がある。乗客が宿泊する必要がある場合、宿泊施設と交通手段を提供する。乗客が旅行をキャンセルする場合、航空券の払い戻しか、適切な代替手段を提供する。

10時間以上の遅延:前述の措置に加え、航空会社は乗客に以下の選択肢を直ちに提供する。

14日以内に現金補償を支給(飛行距離1500キロメートル以内は2000バーツ、1500~3500キロメートルは3500バーツ、3500キロメートル以上は4500バーツ) 

14日以内に同等以上の価値の補償(旅行クレジット、交換券、マイレージポイントなど)を提供し、乗客が必要とする場合は宿泊施設と交通手段を用意する。乗客が旅行をキャンセルする場合、払い戻しか代替便、その他の適切な交通手段の手配など、選択肢を提示する。

国際便が欠航した場合、航空会社は10時間以上の遅延と同じ補償を乗客に提供する。ただし、7日前に発表した欠航や、当初のフライトスケジュールから3時間以内の到着を保証する代替便の欠航、不可抗力による欠航は例外とする。

国内線については、5時間以上の遅延には600~1200バーツの補償金、欠航の場合は1200~1500バーツの補償を提供する。代替の補償方法も可能。ただし、不可抗力の欠航については補償不要。

新規則は、滑走路での遅延(機内での遅延)が発生した場合の乗客保護も規定。航空会社は、適切な換気と温度管理、トイレへのアクセス、医療サービスの提供を確保する必要がある。出発予定時間より3時間以上遅延した場合、安全上または航空管制上の理由が無い限り、航空会社は乗客の降機を許可する必要がある。

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