【その他の写真:高円宮妃久子殿下、大阪万博フィリピン館をご訪問】
長年にわたりフィリピンとの縁を深めてこられた妃殿下は、同国の豊かな文化と人々の温かさに触れ、深い感銘を受けられた様子だ。
妃殿下は、駐日フィリピン大使館主催の文化行事にもたびたびご臨席されるなど、フィリピンとの交流に尽力されてきた。今回のご訪問では、ミレーン・ガルシア=アルバノ駐日フィリピン大使らが妃殿下をお出迎え。先住民族による212枚の織物で彩られたパビリオンのファサードに始まり、18点の手織りアート作品が織りなす没入型の展示をご鑑賞。さらに、生命力あふれる伝統舞踊のパフォーマンスにも拍手を送られた。
ご訪問の最後には、フィリピン固有種の愛らしい霊長類、ターシャをモチーフにしたマスコット「ココロちゃん」とご対面。籐のスカーフや織物装飾のバッグなどが記念品として贈呈された。妃殿下はパビリオンについて「フィリピンがいかに多くのものを提供できるかを示す手織りのアートワークから、持続可能性を真に表現したファサードまで示されていて、とてもよく考え抜かれたパビリオンです」と、その緻密な展示内容を高く評価された。
ガルシア=アルバノ大使は、「妃殿下のご臨席は、芸術・文化・外交を通じた両国間の善意と相互理解を深める私たちの取り組みを象徴するものです」と述べ、妃殿下の継続的な支援に深く感謝の意を表した。クリスティーナ・ガルシア=フラスコ観光大臣も、「観光が単なる移動ではなく、文化を結び、パートナーシップを育む架け橋であることを改めて思い起こさせてくださいました」と語り、持続可能な観光政策を通じて日本の人々にフィリピンの魅力を発見してほしいと期待を寄せた。
今回の妃殿下のご訪問は、フィリピンパビリオンのテーマである「自然・文化・コミュニティ—より良い未来をともに織りなす」の精神を体現するものであり、両国間の文化・観光分野における連携強化への大きな一歩となる。
【編集:Eula Casinillo】