2026年6月8日午前7時37分、フィリピン南部ミンダナオ島ジェネラルサントス市沖を震源とするマグニチュード7.8の巨大地震が発生した。フィリピン当局の最新発表によれば、死者は少なくとも15人、負傷者は129人以上、行方不明者は7人に達している。
倒壊した建物からの救助活動は現在も続いており、被害の全容はさらに拡大する恐れがある。

その他の写真:FBから、現地ラジオ局入居ビル 倒壊の様子

 ジェネラルサントス市では、ラジオ局が入居する商業ビルが崩壊し、1階部分のファストフード店「ジョリビー」が甚大な被害を受けた。この惨事を受け、現地ではフィリピンの建築基準に対する懸念が急速に高まっている。フィリピンの建築物は国家建築基準(NBC)および参照コード「フィリピン国家構造基準(NSCP)」に基づき、マグニチュード7~8程度の地震に耐えうる設計が求められている。NSCPは建物の高さや配置、地質特性などを考慮した耐震設計を義務付けており、適切に設計・施工されていれば倒壊を防ぐことが可能とされる。

 しかし専門家は、NSCPはあくまで「最低限の基準」に過ぎず、古い建物や基準に適合していない施工物件が依然として多いと指摘する。特に1990年代以前に建設された住宅や建物は最新の耐震基準を満たしていない可能性が高く、耐震診断や補強工事の必要性が強調されている。今回崩壊したビルについても、設計や施工段階での瑕疵の有無を当局が厳しく検証する見通しだ。

 フィリピン火山地震研究所(PHIVOLCS)によれば、今回の地震はコタバト海溝の活動によるもので、震源の深さは約55.2キロと推定されている。周辺地域ではこれまでに138回を超える余震が観測され、緊張が続いている。地震発生時にはサランガニ州で震度VIII(日本の震度5強から震度6弱程度に相当する揺れ)を記録し、津波も観測されるなど広域にわたる甚大な被害が報告されている。

 フィリピン政府は被災地に対し、迅速な捜索救助活動と避難住民への支援を強化している。
在フィリピン日本大使館によると、現時点で邦人の被害は確認されていない。政府は今後、再発防止に向けて建築規制の遵守状況を監視し、既存建物の耐震性向上に向けた取り組みを急ぐ方針だ。
【編集:Eula】
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