【その他の写真:かつて衣装がセクシー過ぎると非難された直後に出演したTV番組での一場面】
プラユット首相が記者会見の席上で、突然声を荒げて「ステージでの踊りがセクシー過ぎる」と批判をしたのは、女性歌手ラムヤイ・ハイトーンカムさん(18才)。
この発言を受けて、テレビなどのタイメディアは、一斉にラムヤイさんに注目。マネージャーと共に出演したトーク番組では、全てはエンターテイメントであり、生活の為であって両親に楽をして欲しいからだと訴えた。またマネージャー氏は、腰振り9回が多過ぎるなら3回に調整しますと、ウィットに富んだ返答で切り返した。
こうしたやり取りにネットでは、
「女性はもっとおしとやかにするべき。」
と言った批判よりもむしろ、擁護するコメントが多い。
「金持ちな女優がスケスケな衣装でいるのはオーケーで、貧乏人は文句ばかり言われる。」
「たかが、エンタメに首相が文句言うな!」
「彼女の腰振りで、政権が倒れるのかもねー。」
「彼女以上にセクシーに踊っているのは、他にいっぱいいるよ。なんで彼女だけ怒られるんだ?」
また、識者の中にも以下のように擁護する声も上がっている。
「これは音楽の一つのジャンルのスタイルで、例えばビヨンセやマドンナと同じようにセクシーさを演じているだけ。彼女だって、オーケストラをバックにビキニじゃ歌わない。ステージを下りれば普通の十代の女の子。こんなことタイ人ならわかってるし、その上で楽しんでいるだけ。あんな形で、上から批判されるのはおかしい。」
ラムヤイさんは以前にも衣装がセクシー過ぎると非難されたことがあり、本サイトでも2016年2月26日付で掲載した。
ネットの監視強化や強引な法改正など、集中している強権を背景に首相の発言に戦々恐々なタイ庶民だが、面従腹背という一面も隠し持っているのだ。庶民に対しての締め付けは、いずれ大きな反発を招くことにもなりかねない。
【翻訳/編集:そむちゃい吉田】