【その他の写真:イメージ Wikipedia から】
それは建物だけではなく、中国の高速鉄道で、よく起こる大事故にも言えることだ。
2011年7月には、日本においては東日本大震災の報道にうまく隠れた状態だが…信号故障で停車中の高速鉄道が、後続列車に追突され、高架橋から転落。死者40人負傷者200人以上。しかし、報道規制や証拠隠滅がなされている。
さて。インドネシアでは、今中国が、東南アジア初の高速鉄道計画が進められている。しかし、早くも迷走状態に入った。
本来は、日本が受注する案件だった。2008年から日本の技術者が現地調査に協力し、2014年には国際協力機構が事業化に着手した。そこに登場したのが、同じ大陸に位置する中国。「一対一路」。
すでに、日本が現地調査を念入りにしているから、中国はその資料を利用すればいい。インドネシアは、経済的に中国側に転んだ。
ところが、実際に建設の権利を手に入れると中国側の態度も言い分も違ってくる…インドネシア国家でも歴史の中で充分予測できたではないか。
開業予定だった2019年は守られなかった。延期に次ぐ延期。延期されれば、工事費が膨らむ。中国はそれを負担はしない。インドネシアの借金が増えていくだけのこと。
インドネシアの高速鉄道の距離は150km程度。東京から静岡に行くくらいの距離に過ぎない。
現政権のレガシー(遺産)として作らねばという理由もあるらしい。そこに、中国が付け入ったという見方もできる。真のトップは、遺産ではなく、今を大切にする。そうしない点が、インドネシアも中国も共通しているのかも。その犠牲になるのは、いつも国民だ。
【編集:fa】