今夏の日本導入へ向け、カウントダウンの針が進んでいる新型アウディTT。その新型TTをベースにしたコンセプトカー「TTクラブスポーツターボ」が間もなく世界初公開される。
大型のエアインレットやリアウイングなど、ド派手な姿に目を奪われがちだが、最大のトピックスは「ほぼ市販段階にある世界初のメカニズム」にある。
「TTクラブスポーツターボ」は、アウディがかねてから開発を進めていた「電動ターボ」を搭載した高性能モデルである。

搭載する2.5リッター直5ターボのTFSIエンジンは、電動ターボと通常のターボでダブル過給し、最高出力600ps/最大トルク650Nmを発生。0-100km/h加速は3.6秒、最高速は310km/hにまで達する。

このシステムでは、エンジンの低回転域を電動ターボが、高回転域を通常のターボがカバーする。つまり、それぞれが「得意領域」を担当することによって、より優れたパフォーマンスをより効率的に発揮できるというわけだ。

電動ターボにはいっさいのターボラグは無く、ごく低回転域から強力なパワーを発揮するため、他を置き去りにするロケットスタートを決めることができる。減速時の回生エネルギーはトランクルームに搭載するリチウムイオンバッテリーに充電し、加速時のパワーとして再利用される。

開発リーダーによると、「電動ターボはほぼ市販段階にあり、アウディはこの技術を市販化する世界初の自動車メーカーになる」という。
(zlatan)
写真:Audi AG.









