今回のテーマは、6月10日に公開された映画『はい、泳げません』である。

映画の内容は、幼少期から様々な出来事の影響で泳げなかった中年男がある事をきっかけに一念発起して泳げるようになるまでを描いている。


筆者は現在25mクロールで泳げるようになったが、元々は泳げなかった。

だから、長谷川博己(1977年3月7日生れ)演じる小鳥遊雄司の気持ちが痛いほどよく分かる。

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(『はい、泳げません』の1シーンから引用 イラストby龍女)

その一方で綾瀬はるか(1985年3月24日生れ)演じる薄原静香の教え方はユニークだが、理にかなっている。
こんな先生に教わりたかった。
そんな理由が満載なので、是非映画本編を観て欲しい。

綾瀬はるか・長谷川博己共演の映画『はい、泳げません』で描かれる、「泳げない人あるある」が分かり身が深すぎた!

(『はい、泳げません』の1シーンから引用 イラストby龍女)

と言うわけで、コラムでは映画本編でも描かれる泳げない人あるあるを幾つかあげてみよう。

① 水に顔をつけるのが怖い。

すべての始まりはここにある。
小学校の時は校庭にプールがあったので、体育の授業は夏になると当然水泳があった。
筆者は低学年の頃は喘息持ちで、症状が酷かったので見学することもあった。
しかし高学年になると、喘息の症状が治まってきたので、水泳の授業にもいやいやながら参加することになる。
水に潜って目を開けるのがまず怖い。

『はい、泳げません』本編でもそうだったが、潜るのに慣れるためにまずお風呂で練習する。
何度か練習して、なんとか目を開けられるようになると第一段階クリアである。

綾瀬はるか・長谷川博己共演の映画『はい、泳げません』で描かれる、「泳げない人あるある」が分かり身が深すぎた!

(『はい、泳げません』の1シーンから引用 イラストby龍女)

② 足がつかない深さの場所に行くのが怖い。

要するに海や川が怖い
足がつかない場所に行くと途端にパニック状態になり、溺れたり、流されたりしてしまう。

筆者は友人達と御宿の海辺へ行った時に、脚がもつれても溺れた。
その直後、近くで溺れた他の人が亡くなったらしい。

筆者はそれ以来、海で泳ぎに行ったことはない。
その前にも川で遊んでいて流されたことがある。
近くに岩があったのでしがみついて助かった。

『はい、泳げません』の主人公の小鳥遊雄司は、幼少期に漁師だった叔父から船から突き飛ばされて海で溺れたそうだ。
筆者も漁師の泳ぎの教え方として昔そういうのがあった事は、今は亡き知り合いのオジサンから聞き及んでいる。
演じている長谷川博己は早生まれだが、学年は筆者と同年だ。

筆者は漁師の泳ぎの教え方を直接観たわけでは無い。
昭和にはそういう荒っぽい漁師のオヤジがいたことは事実のようだ。

綾瀬はるか・長谷川博己共演の映画『はい、泳げません』で描かれる、「泳げない人あるある」が分かり身が深すぎた!

(『はい、泳げません』の1シーンから引用 イラストby龍女)

泳げない者にとって、海や川の恐怖は底なし沼と同じなのである。
③ なんで浮くのか分からない。

本来、人間は水の浮力によって、何もしなくても浮く。
しかし、泳げない者は、水が怖いので水に入った途端に体がこわばって力を込めてしまう。

それでは浮くはずがない。
これも何度も水に入って力を抜く練習を繰り返すしか方法がない。

小学生の時にやらされたのが、ダルマ浮きというヤツである。
水の中で両足を体育座りのようにして抱きかかえて体を丸めて浮く方法である。
それなりに楽しかったのだが、いたずら好きの子供はダルマ浮きしている最中の友達を沈めたりする遊びをしていたような記憶がある。

スイミングスクールに通っていた頃、一番楽しかったのは、このイラストのように、背浮きである。

耳が水面の下で陸上とは別の音がして、一種の癒やしの時間になる。

綾瀬はるか・長谷川博己共演の映画『はい、泳げません』で描かれる、「泳げない人あるある」が分かり身が深すぎた!

(『はい、泳げません』の1シーンから引用 イラストby龍女)

④ 息継ぎのタイミングが分からない。

水中は、陸地とは別世界だから楽に息を吸ったり吐いたりする何気ない動きが出来ないのが怖いのである。
筆者は更に喘息とアレルギー性鼻炎を持っていたので、そもそも陸地で上手く呼吸が出来なかったのが大きい。
人間が水の中で呼吸をするには、改めて呼吸の練習をする必要がある。
だが、水での呼吸法は陸上とは異なる。
陸上での理想的な呼吸法は鼻から吸って口ではく。
水中では鼻だろうが口だろうが息を吐いて、顔を陸に上げて吸う。
呼吸のリズムを自分で作り上げないといけない。
もう一つの問題はクロールの場合、顔の上げ方である。
前へ上げると下半身が沈んでしまい、推進力が下がるので真横に顔をひねって上げるにはどうしたら良いのか?
その方法も薄原静香(綾瀬はるか)が教えてくれる。
どうしたら良いか?
是非本編を見て欲しい。
案外簡単な方法で、感心してしまった。

綾瀬はるか・長谷川博己共演の映画『はい、泳げません』で描かれる、「泳げない人あるある」が分かり身が深すぎた!

(『はい、泳げません』の1シーンから引用 イラストby龍女)

さてこのように泳げない人の理由あるあるを四つ上げてみた。

映画ではもっと劇的な過去のドラマが存在するが、そこまで深刻で無くても、過去に幾つかの恐怖を味わったらそりゃ水が怖くなるに決まっている。

綾瀬はるか・長谷川博己共演の映画『はい、泳げません』で描かれる、「泳げない人あるある」が分かり身が深すぎた!

(『はい、泳げません』の1シーンから引用 イラストby龍女)

筆者としては、確かに泳げるようになった。
しかし、プールは底の深さが分かるし、距離も決まっているから大丈夫。
やはり、自然の海と川は克服できない。

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