お子さんが気になる咳をしているというお母さん、その咳、クループ症候群の可能性もあります。
放っておくと怖い、クループ症候群。
ここではクループ症候群とは何か、発症したらどうすればいいかをご紹介していきます。
クループ症候群とは、声を出す部位である「喉頭」が腫れることで起こる疾患のことです。
主な原因はウィルス感染で、他にもアレルギーによる発作で喉頭にむくみが起きた場合や、小さな異物が喉に詰まった、何か腫瘍ができているという場合に起こります。
クループ症候群には下記のような症状が出現します。
・息を吸い込むのが難しい(吸気時呼吸困難)
・息を吸い込むときに「ゼーゼー」と言っている
・泣いていても泣き声が出ず、息が漏れるような音がする
・咳をすると犬が吠えたような音やオットセイが鳴いたような音がする
・呼吸が苦しそう
・手足の先の指が冷たい
・唇や手足の爪が青紫になっている
初めのうちはウィルスが感染したことによる発熱や咳、喉の痛みといった症状から始まります。
クループ症候群になりやすい時期とは?クループ症候群は3ヶ月から6歳までがなりやすいと言われています。
ウィルス感染によるクループ症候群は3ヶ月から3歳、その中でも1~2歳のお子さんがなりやすいとされています。
以下では、クループ症候群の症状が出ている際の対処法についてご紹介します。
対処法1:喉に刺激を与えずに安静を保つクループ症候群の発症する喉頭は、咳の刺激にとても敏感な部位です。
そのため、咳を出させないようにするのが第一の対処方法です。
酸味のある空気や冷たい乾いた空気を吸い込むことで咳を誘発させてしまう可能性があります。
なるべくそのような空気の場所を避けましょう。
乾いた空気は咳を助長させます。
加湿器をつけたり、濡れたバスタオルを室内に干すなどして部屋の空気を加湿してあげましょう
対処法3:泣かせないようにする呼吸が苦しくてお子さんは泣いてしまうかもしれませんが、泣くことで咳を助長させたり呼吸困難を助長させてしまいます。
なるべく泣かせないように安静を保ちましょう。
対処法4:前かがみの姿勢を取らせる大人でも呼吸が苦しい時に行う方法です。
前かがみになることで、肺の仕事量が減るため呼吸を楽にすることができます。
座ることができるお子さんでしたら椅子に座ってもらい、机に肘をつく形で前かがみにしましょう。
まだ、1人で座ることのできないお子さんはお母さんが縦抱きをして前かがみになるような姿勢を作りましょう。
クループ症候群は、発症する年齢が幼いほど症状が急変し、呼吸困難に陥る場合があります。
症状が見られたら、夜間であってもなるべく早急に医療機関を受診することをおすすめします。
【参考・画像】
※ クループ症候群 – 坂口こどもクリニック
※ 病気・症状なんでもQ&A クループ症候群(急性喉頭炎) – 中野こどもクリニック
※ 起坐呼吸 – 日本救急医学会
※ kazkaz / Shutterstock