鎌倉の「長谷観音」で有名な「長谷寺」は、JR鎌倉駅から江ノ電に乗り換えて3駅の長谷駅から、歩いて5分ほどの場所にあります。「鎌倉の大仏」で知られる「高徳院」からもほど近いため、セットで参拝する観光客も多いお寺です。
このお寺の正式な名前は「海光山 慈照院 長谷寺」。その歴史は古く、開かれたのはなんと奈良時代です。広大な敷地内には、春は桜・藤・ツツジ・牡丹、夏はあじさい・花菖蒲・百合、秋は萩・桔梗・彼岸花・紅葉、冬は椿・水仙・サザンカなど、一年中美しい花や草木が絶えることがありません。
画像出典:長谷寺 公式HP
特に梅雨の季節にはあじさいが咲き誇るため、先日ご紹介した成就院、そして明月院と並んで「鎌倉の3大あじさい寺」とも称されています。回遊式庭園となっている下境内から上境内へ上がる散策路の周囲には、なんと約2500株のあじさいが植えられていて、この季節には「あじさいの小径(こみち)」となります。
また、鯉の泳ぐ池や竹林の配し方もなど素晴らしく、「鎌倉の西方極楽浄土」と呼ばれることさえあるほどです。

■木製の仏像としては本邦最大級!十一面観音菩薩像
長谷寺のもう1つの見どころは、「長谷観音」こと本尊の十一面観音菩薩像、阿弥陀如来像などの仏像や、それを安置する観音堂を始めとするお堂の数々です。

十一面観音菩薩像は、残念ながら撮影が禁止されているのですが、身の丈が3丈3寸(9.18メートル)という木製の仏像としては本邦最大級の仏像で、見上げるほどのそのスケールには圧倒されます。
それ以外にも、源頼朝公の厄年の「厄除祈願」のために造られたという阿弥陀如来坐像を安置する「阿弥陀堂」、弘法大師が自ら像を刻んだと言われ、「出世弁財天」として知られる「弁天堂」、「地蔵堂」や「大黒堂」など、どれも長谷寺へ来たら是非参拝しておきたい、注目のスポットです。
境内ではこの他にも、小さな仏像たちが至る所で参拝客を出迎えてくれます。

大黒さま像

水かけ地蔵

なごみ地蔵
このように広大で見どころ満載の長谷寺は、全部を観て回るにはそれなりの時間を要します。参拝する時は、時間に余裕を持って行くことをお勧めします。
■鎌倉 長谷寺
- 住所: 神奈川県鎌倉市長谷 3-11-2
- 電車でのアクセス:
JR 横須賀線 鎌倉駅下車バス「長谷観音」下車 徒歩5分 または 江ノ電「長谷駅」下車、徒歩5分
小田急線、藤沢駅下車 江ノ電「長谷駅」より徒歩5分 - 車でのアクセス:
横浜横須賀道から朝比奈I.C.下車 県道204号にて30分 - 鎌倉 長谷寺ホームページ
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