「まだ実感がわかないです。撮ったものが世に放たれていく不安もありますが、必死で撮っている状況なので、いいものができているという自信はあります。

皆さんの感想がすごく気になります」

今年1月、大河ドラマ『青天を衝け』(NHK総合)の初回放送を控え、吉沢亮(27)は本誌にこう語っていた。そんな吉沢にとって“大河初出演で主演作”となった同作は12月26日、最終回を迎えた。

冒頭のように当初は不安があった様子の吉沢。しかし、吉沢は『青天を衝け』をターニングポイントにしようと、猛特訓を積んだようだ。

「主演が決まると早速、吉沢さんは公私ともに親しい『西郷どん』で主演を務めた鈴木亮平さん(38)に“座長の心得”を聞いたそうです。

また『青天を衝け』にはそろばんをはじくシーンがたびたびありましたが、吉沢さんは撮影の合間にもずっと練習していたといいます。さらに長年剣道をやっていたため、その癖が抜けず、剣術指導の先生から『違う!』と檄が飛ぶこともあったそうです」(NHK関係者)

座長には演技力だけでなく、コミュニケーション力も求められる。とはいえ、撮影中はコロナ禍の真っ只中だった。

「ふだんの大河現場なら、クランクイン後に共演者同士での食事会を開き、親交を深めていきます。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大を懸念して今はほとんど行われていません。『青天を衝け』も同様で、吉沢さんも撮影当初は共演者とのコミュニケーションの取り方に戸惑っている様子でした」(前出・NHK関係者)

そこで自主的に“居残り補習”を行い、共演者との距離を縮めたようだ。

「吉沢さんは自分の出番がないときも、スタジオで共演者の演技を見学。

そして、必ずといっていいほどシーンが終わるまで待っていたそうです。共演者が出てくると距離を取りながら一人一人に話しかけ、積極的にコミュニケーションを図っていました。

普段、吉沢さんは人見知りですが、次第に共演者らと冗談を言い合うほどの仲に。堤真一さん(57)も吉沢さんの座長ぶりに感心していたそうです」(前出・NHK関係者)

■ギャラが10倍跳ね上がる可能性も

さらに吉沢は、“仕事への姿勢”を見せることで現場をまとめていたという。

「コロナ対策として、リハーサルにもマスクが必須。ですから、本番では監督の想定していた表情と合わず、撮影がうまく進行しないことが頻繁にありました。そのたびに吉沢さんは監督と熱心に話し合い、齟齬を解消してきました。そういった吉沢さんの“真剣さ”に共演者たちは『ついていきたい!』と頼もしく感じ、その座長ぶりは大好評だったそうです」(制作関係者)

そうして見事、座長を務め上げた吉沢。『青天を衝け』をキッカケに、さらなる飛躍を遂げそうだ。

「今作で幅広い世代に認知されたこともあり、民放はこぞってオファーしていると聞きます。実は、吉沢さんの連続ドラマ主演はこれまで深夜帯のみだったんです。ギャラは20万~30万円程度でしょうが、民放のゴールデン帯ドラマ主演となれば150万~200万円が相場。

大河前と比べたら、ギャラが10倍ほど跳ね上がることになります」(テレビ関係者)

まさに評価もギャラも“青天井”。最終回を控えた11月、吉沢は本誌で「栄一をはじめ、その時代の方々の国を思うエネルギーなどは、今の日本の若者にはない気がするし、憧れというか、熱をもって生きるのはやはり素晴らしいことだと思います」と語っていた。

彼の熱量も、きっと日本中に感動を届けたはずだ。

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