現在公開中の映画『とべない風船』と『天上の花』で、主演を務めている東出昌大(34)。

「『とべない風船』は18年に発生した西日本豪雨をテーマとしており、東出さんは妻子を亡くした孤独な漁師を演じています。

『天上の花』では戦争の時代に翻弄された詩人・三好達治を演じ、師匠である萩原朔太郎の末妹・慶子(入山法子)との愛憎劇が描かれています。東出さんは本作の舞台挨拶で、『友人の映画ライターや映画批評の方にも新境地と言っていただけた』『こんな壮絶な役を今までにやったことがなかった』と手応えを語っていました」(映画関係者)

20年1月に唐田えりか(25)との不倫が報じられ、同年8月に元妻の杏(36)との離婚を発表した東出。昨年10月には『週刊文春』で、撮影のため滞在していた広島に交際女性を呼び寄せていたことが報じられた。この出来事をきっかけに、当時の所属事務所「ユマニテ」から専属契約を解消され、現在はフリーランスとして俳優業を続けている。

自らの過ちによって流転生活を余儀なくされた東出。一時は不倫騒動によって表舞台から離れていたが、徐々に役者の仕事も増えてきたようだ。

23年3月には、三浦貴大(37)とW主演を務める映画『Winny』も公開予定されている。

いっぽう最近では、「猟師」として活動するプライベートも注目を浴びている。

「東出さんはメディアのインタビューに、今春からガスや水道もない場所で“山籠もり”をしていると明かしていました。自ら畑で野菜を育て、鹿や猪などを猟銃で狩って食料にする生活をしているそうです。東出さんが狩猟免許と猟銃所持資格を取得したのは、17年に出版した写真集がきっかけ。杏さんと離婚する以前は、読書や将棋、落語といった文化系の趣味の方が知られていました。

それだけに本格的なアウトドア派への“転向”には、驚いた人も多かったようです」(芸能関係者)

■「言葉では説明できない、愛しくてしょうがないっていうのは『愛だな』」

そんななか、YouTubeにアップされた東出のインタビュー動画が注目を集めている。

『Movie collection』チャンネルが4日までに公開した『天上の花』のインタビュー動画で、東出が「愛」について語る一幕が。記者から「自身にとって『愛』とは?」と問われると、前日に海外のYouTube動画で見たチンパンジー親子を引き合いに出してこう語り出した。

「チンパンジーが自分の子供が死んだと思っていたのに、その子が動き出したときにキュッって掴んでこうやって体を揺する動画があったんです。『愛だな』ってすごい思いました。もう言葉では説明できない、もう愛しくて愛しくてしょうがないっていうのは『愛だな』って思います」

また狩猟で親鹿を獲った際に、近くで子鹿が泣いていることがあり、「これは愛なのか、お母さんがいないと生存できないが故に本能的に泣いているのか」と考えることもあるという。

同メディアが10日までに公開した『とべない風船』のインタビューでも、“山籠もり生活”について語った東出。現在、山小屋を自力で建てていることを明かし「この冬のうちにやりたいなと思ってます」とコメント。いっぽう日々、「命ってなんだろう」と考えながら狩猟を行っているといい、動物を愛するが故の“ワイルドなエピソード”を語ったのだった。

「この前も夜、車で走ってたら道路に何か落っこちてたから、降りたら鴨だったんです。転がってて。血抜きもされてないし、外傷もなかったんですけど。

でも、『持ち帰ったら食べれるかな』と思って、全部毛むしって。で、開いたらやっぱり案の定、心臓発作で死んでたんです。心臓の周りがうっ血していて。そういう動物の死体も食料にできるので、無駄がないかなと思ったり」

始終穏やかな口調で、笑顔を交えながら「愛」や「命」について語った東出。“ワイルドな激変生活”で培ったその感性を、演技に活かせるだろうか――。