「子役がやるべきだと思ったんですけど…好きすぎて僕がやった方が良いと最初の時からこの場面を描くなら『僕にやらせてください』と言っていた」

7月4日、都内で映画『キングダム 運命の炎』のワールドプレミアが行われ、俳優の吉沢亮(29)が登壇した。吉沢はシリーズ第一作から引き続き、秦国の若き王・嬴政(えいせい)役で出演している。

同作は実写映画化第三弾で、嬴政の子ども時代が描かれるが、冒頭の発言のように9歳の嬴政も吉沢が演じることが明かされた。実年齢より20歳も若い役とあって、ネット上では吉沢の演技に注目する声が多く上がっている。

《舞台だとそんなの普通だけど映画はリアルを求められるからいろいろ言われそうだけど吉沢さんなら見れそう。最初違和感あっても演技力でひきつけそう》
《予告見た時に全然違和感なかったよ》
《キングダムの嬴政が中華統一を目指す根幹になったエピソードなので下手に子役を使うより吉沢亮が演じた方が説得力があると思う》
《9歳は無理がある気もするけど観てみないとわからん》

過去には、吉沢のほかにも今をときめく旬な俳優たちがアラサーで若い学生役に挑戦している。

小栗旬(40)は14年、31歳のころにドラマ『信長協奏曲』(フジテレビ系)で主役の高校1年生・サブローを演じた。サブローは劇中で織田信長として生きていくことになる役柄だったため、年齢の違和感は少なく、小栗への評価も上々だった。

16年には同作は映画化された。

窪田正孝(34)は17年放送のドラマ『僕たちがやりました』(フジテレビ系)に当時28歳ながら高校生役で出演。姜暢雄(44)も28歳のときに、07年のドラマ『花ざかりの君たちへ~イケメンパラダイス~』でイケメンの高校生を好演し、ブレイクを果たした。

また、吉沢と同じく20代で子どもを演じた俳優もいる。

21年のドラマ『直ちゃんは小学三年生』(テレビ東京系)で、小学3年生役を演じた杉野遥亮(27)だ。同作は当時25歳の杉野をはじめとして、メインキャスト4人が大人ながら小学生を演じるというドラマ。

見た目はもちろん違和感満載だが、それを逆手にとった作品で、演技力の高い面々が小学生らしい表情や話し方、動き方をすることで面白さが生まれていた。

最後に、吉沢以上に実年齢から差がある年齢の役を演じた俳優たちもいる。

記憶に新しいのは22年10月から放送されていた朝ドラ『舞い上がれ!』(NHK総合)で大学4年生の役を演じた関ジャニ∞横山裕(42)だ。当時41歳の横山は、福原遥(24)演じるヒロイン岩倉舞の3歳年上の東大生を演じ、ナチュラルな関西弁と抜群の存在感で絶賛された。

横山と同じく、40代にして学生に扮した俳優は他にも。

19年に公開された映画『翔んで埼玉』で主演を務めたGACKT(50)は当時45歳でアメリカ帰りの高校生になりきってみせた。

GACKTは「最初は、高校生というオファーがあって。即答で断ったんです」と明かしているが、映画は大ヒット。11月には続編が公開される。

驚かされたのは07年から放送された朝ドラ『ちりとてちん』(NHK総合)の京本政樹(64)だ。京本は当時48歳だったが、回想シーンで17歳の高校生役として長髪に学ラン姿で登場。実年齢との差はなんと31歳だった。

ときに実年齢よりはるかに若い役を演じる必要がある俳優たち。見事に演じきった7人に共通していたのは、違和感があってもそれをものともしない演技力だった。吉沢も持ち前の演技力で観客を魅了することができるか。