「本来なら昨年の10月ごろまでには撮影が終わる予定でした。ところがスケジュールが大幅に変更されたのです」

困惑した表情でこう語るのは映画関係者。

米倉涼子(48)主演の人気ドラマシリーズ『ドクターX』の映画版の撮影現場で、ある異変が起きていた。

「米倉さんの体調を最優先に考え、映画版は昨年9月から撮影が始まり、1カ月という短期間で撮り終える予定でした」(前出・映画関係者)

米倉は’19年、頭痛やめまいを引き起こす「低髄液圧症候群」を発症。さらに’22年には、「急性腰痛症および仙腸関節障害による運動機能障害」に。ニューヨークで上演予定だった主演ミュージカル『シカゴ』を降板した。

「立ったり歩いたりという日常的な動きにさえもかなりの痛みが伴うと話していたので、撮影の際の負担は相当なものなのでしょう。『ドクターX』の撮影現場では、休憩に入ると椅子に座り込むこともしばしば。

現場に持ち込んでいたマッサージ器で足をほぐす姿もよく見られました。

米倉さん演じる大門未知子の代名詞といえばハイヒールですが、ハイヒールで歩くシーンも極力減らしました」(前出・映画関係者)

■社長業は「やることがたくさん……」

ところが、撮影は順調には進まなかった。

「米倉さんの体調を考慮し、撮影スケジュールが大きく遅延。広島県内でのロケや都内での撮影は済んでいますが、結局、’23年内にすべて撮り終えることはできませんでした。

映画は’24年末までの公開を目指していますが、どうなることでしょうか……」(前出・映画関係者)

さらに米倉の頭を悩ませるのが個人事務所の経営だ。

長年所属していた芸能事務所から’20年に独立した米倉。

現在は自身が代表取締役となり、個人事務所を経営している。しかし社長業は苦難の連続のようだ。’22年1月に『TOKIOカケル2022新春SP』(フジテレビ系)に出演した際、社長業についてこう語っている。

「想定外というより、こんなにやらなきゃいけないことたくさんあるの? って感じ」

米倉をよく知る芸能関係者はこう話す。

「独立後の’21年、前事務所時代から約20年にわたって米倉さんのマネージャーを務めていたAさんを米倉さんの個人事務所に引き抜きました。

ところがAさんは、事務所の方針をめぐって米倉さんと意見が対立することに。

何度か話し合いが持たれたものの関係は修復できず、Aさんは昨年5月に退社したのです」

米倉の嘆きは相当なものだったようで……。

「米倉さんは会社の経営についてはまったくの素人。Aさんは退社してから米倉さんと連絡を取っていないといい、経営について相談できる人がいなくなってしまいました。『何をどうすればいいのかわからない』と頭を抱えていたようです」(前出・芸能関係者)

そんな傷心のなか、米倉が頼ったのがとある“老紳士”だった。

「さまざまなエンタメ関連企業で役員を歴任してきたBさんです。米倉さんは、長年の知人からBさんを紹介されたといいます。

米倉さんから事務所再建を託され、Bさんは昨年8月に取締役に就任しました」(前出・芸能関係者)

体調の不安も抱える米倉にとって、B氏はまさに恩人だったはずだが――。

「Bさんは昨年11月末に急逝したのです。取締役に就任してからわずか4カ月でのことでした。就任当時、Bさんはすでに74歳と高齢でしたが、まさかこんなに早く亡くなるとは……」(前出・芸能関係者)

B氏が亡くなり、米倉には再び事務所経営にまつわる不安が降りかかることに。

前出の映画関係者は言う。

「Bさんに代わり事務所の経営をサポートしてくれる人を新たに探さなくてはなりません。

映画の撮影がスムーズに進まなかったのには、体調の問題だけでなく、こうした精神的な疲弊があったのかもしれません」

米倉は昨年12月、自身のWEB連載にこう綴っている。

《私は今、体調面で不安定なところがあり、歩みがゆっくりになっている状態です。(中略)今はときにはちょっと止まって、少しずつでも前に進んでいくことの大切さを知るために必要な時期なのかもしれないと思っています》(「mi-mollet」’23年12月1日配信)

前出の芸能関係者は言う。

「体調には波があるようですが、昨年末には“今は落ち着いている”とも聞きました。プライベートでは、恋人でタンゴダンサーのゴンサロ・クエッショさんとの交際も5年ほどになります。恋人の存在が米倉さんの支えになっていることでしょう」

社長業も女優業も大迷走中の米倉。

大門未知子のように、“失敗しない”人生はありえない。試行錯誤しながら、難局も乗り切ってほしい。