新年度がスタートしたばかりの4月10日、Xに投稿された“駅構内の大行列”が注目を集めた。

話題となった投稿は、JR立川駅構内のみどりの窓口の前にできた長蛇の列の写真。

行列はカラーコーンとガードバーで何列にも折り返して整列させられていて、投稿者によるとこれは定期券購入者の行列で、《噂では2時間待ち》とある。

この投稿に対し、《この時期恒例の風景》《今どきこんなことある?》《スマホで買える時代なのに》《みどりの窓口を減らしてるから》《通学定期は窓口で証明書を見せないといけない》《近隣駅では30~1時間だった》などと、さまざまなコメントがつき、時代逆行するアナログな風景に関心が集まったようだ。

そこでJR東日本コーポレート・コミュニケーション部門の担当者に話を聞いた。まず、なぜこれほど混雑しているかについては、次のように話す。

「年度末から年度初にかけては、通勤定期券の(ご利用する)区間の変更や通学定期券発売時に必要な通学証明書等の確認のほか、ゴールデンウィークや年末年始などにご利用される列車の指定席1ヶ月前発売等により、みどりの窓口等が混雑いたします」

ネットの時代、必ずしも窓口に行く必要もない人もいるだろう。場合によっては、並ばずに買う方法もあるという。

まずは指定席購入の場合。

「指定席の購入の場合は、JR東日本のインターネット予約サービス『えきねっと』にて、パソコンやお手持ちのスマートフォンから一部を除き全国の新幹線、JRの主な特急列車などのきっぷをお申込みいただけます。

また、JR券の指定席発売開始日は通常乗車日の1ヶ月前の10時00分ですが、『えきねっと』ではさらに1週間前(同曜日)の14時00分から乗車日1ヶ月前の9時54分までの間に、事前のお申込みをすることができる『えきねっと事前受付』サービス(一部対象外区間あり)がございます。このサービスを使うことで発売開始日に駅窓口等へ並ぶことなく指定席をお申込みいただけます」

次に、通学定期券の場合だ。Xでも学生は証明書を見せる必要があるため、どうしても窓口に並ばないといけないという意見が散見されたが、実は並ばずに買うこともできるという。

「2024年4月1日以降、入学時等の新規購入時に、卒業予定年月日が証明された通学証明書や通学定期乗車券購入兼用証明書を窓口にお持ちいただければ、その後、卒業までは券売機にて、ご自身で通学定期券を継続購入いただけるよう、発売方法を見直しております。

また、窓口や券売機に立ち寄らず、アプリで簡単・便利に操作が完結するモバイルSuicaアプリにて、通学証明書をアップロードし予約操作を行うことで、サポートセンターでの予約内容確認・結果通知後、アプリで通学定期券(中学生・高校生・大学生)を新規購入できます。その後、卒業まではモバイルSuicaアプリにて継続購入できます」

払戻しについても、今年4月から対応が改善されているそうだ。

「2024年4月1日には、お客さまご自身の操作で指定席券売機にてご利用前の乗車券類の大半を払戻しいただけるようになりました」

こうした混雑について、担当者は次のように改善へ向けた取り組みについて説明する。

「繁忙期等において、特に首都圏の駅を中心に混雑が発生しているのは事実でございます。混雑している駅や時期等には、状況に応じて、案内社員の応援体制を構築することにより、お客さまのご用件を予めお伺いし、自動券売機のご案内及び操作をサポートするなどの対応をするとともに、引き続きインターネットやスマートフォンによるきっぷ購入の利便性をさらに向上していくこと等により、駅の窓口や券売機に立ち寄ることなく列車をご利用いただけるよう取り組んでまいります」

時代に合わせて日々進化するJR。利用者側もアップデートすることで、4月の風物詩が見られるのもあとわずか?