とにかくよく食べるんです、息子くん。昨夜はサーモン250gをホイル焼きにして、それを250gのスパゲッティの上にかけて出したところ、完食。
思わず自分の中学生の頃を思い出してしまいました。確かにごはん3膳は毎回食べていました。2人兄弟でしたから、母は弟と私の分を毎日せっせと作り続けたのです。その量たるや、すごかったことでしょう。弟は野球部、私は柔道部でしたからね。40数年前、母の得意料理はハンバーグでした。それが本当に美味しくて自慢だった。当時、まだハンバーグは国民食ではなかったので、みんなに羨ましがられたものです。
「おやじの背中」とよく言いますが、なんで「おふくろの背中」じゃないんでしょうかね? 断然、うちは、おやじよりもおふくろの背中でした。
そのおふくろがある時、こんなことを言ったのです。「ひとなり、いつかお前が子供を持ったら私の気持ちがわかるだろうよ」と。はい、今はよくわかります。その気持ちを心根に持って、自分の息子と向かい合っています。人間は一生、成長期の中にいる。私の心もまだ成長を続けています。
さて、今日はスイスやフランスのサヴォワ地方で有名な料理、ラクレットを使った温サラダをご紹介したいと思います。ラクレット料理は日本でまだまだポピュラーじゃありません。フランスだと専用の調理器具が一家に1台必ずあります。子供たちはラクレットパーティが大好き。実は来週、我が家でもラクレット子供大会が予定されておるのですよ。ふふふ。
材料約4人分:グリュイエールチーズ(とろけるチーズでも可)150g、白ワイン50ml、じゃがいも(小粒)500g、ベーコン125g、玉ねぎ200g、グリーンアスパラガス150g、茹で卵2個、ローリエ1枚、タイム少々、チキンブイヨン1個、塩・こしょう適量。
まず、鍋で沸かした湯にローリエ、タイム、チキンブイヨンを投入。そこに皮を剥いたじゃがいも(必ず小粒のもので!)とピーラーで根元側を薄く剥き食べやすいサイズにカット(袴も気になるなら取っておく)したアスパラを入れます。アスパラは2~3分ちょっと硬めに茹でて取り出します。
ボナペティ!
本誌連載の料理をえりすぐったレシピ本『パリのムスコめし 世界一小さな家族のための』も絶賛発売中です!