5月中旬、Xでとある成城石井のデザートが注目を集め、大きな話題を呼んでいました。その名も『成城石井自家製 わらび玉と羊羹の紀州南高梅ゼリーよせ』。
名前を聞いただけでも情報量が多いですよね。

成城石井の“謎デザート”が話題

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 こちらは夏季の期間限定で販売されるデザートで、梅ゼリーの中に羊羹やわらび餅、アプリコットなどがぎっしりと詰め込まれた一品。SNSでは「謎デザート」「色々入ってるやつ」と注目され、実際に食べた人たちからは「バランスが良くておいしい!」と高評価を得ています。

 筆者も気になってさっそく購入したのですが、甘すぎず、どれもぷるんとした食感で絶品。一度に色々な味が楽しめて、非常に満足感のある一品でした! 見た目にも涼しげで、毎年この季節の発売を待ちわびているファンも多い様子です。

 しかし、なぜ梅ゼリーにこんなに色々な具材を詰め込んだのでしょうか? どのようにしてこの“謎デザート”が誕生したのか、開発担当者である株式会社成城石井 製造本部の原島利明氏にお話を聞いてみました。

開発のヒントはイタリアの伝統デザート

「SNSで“謎デザート”と話題」成城石井“1週間で5000個売れた”スイーツの正体。異例の“一発合格”から3年越しでバズったワケ
製造本部菓子グループチーフの原島 利明氏
『わらび玉と羊羹の紀州南高梅ゼリーよせ』は色々な要素がゼリーに詰め込まれていますが、どのようにしてこの商品の開発に至ったのでしょうか?

「洋菓子の『マチェドニア』を和風アレンジしたものを作りたいと考え、思いついた商品です」(原島利明氏、以下同)

 マチェドニアとは、ゼリーの中にフルーツを閉じ込めたイタリアの伝統的なデザート。今回はフルーツの代わりに、羊羹、わらび餅、羽二重餅などを詰め込んだといいます。

「SNSで“謎デザート”と話題」成城石井“1週間で5000個売れた”スイーツの正体。異例の“一発合格”から3年越しでバズったワケ
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 本デザートは2023年5月に登場し、以後、毎年夏に発売されている夏季の人気商品のひとつ。毎年発売を待ちわびるファンも多いようですが、具体的にいつごろ購入できるのでしょうか?

「主に暑い時期に販売しております。初夏の5月頃から残暑までですね。最近は9月頃まで暑い日が多いので、5月頃から9月頃まで販売しているイメージです」

絶妙なバランスを生み出すための試行錯誤

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 本デザートの開発で、特に苦労した部分について教えてもらいました。

「具材の上からゼリーを流す時の『温度調整』は難しかったです。熱すぎると具材が溶けてしまうので、ちょうどいい温度を見つけるのに苦労しました」

さまざまな具材が入っているため、全体の味わいのバランス調整にも悩んだと言います。

「和風のデザートなので、わらび餅や羊羹、羽二重餅を入れて、見た目と味わいのアクセントとして和の食材と相性の良い『あんず』を入れました」

このあんずを2つにするか1つにするかでも、試行錯誤があったとのこと。


「試作品では2つ入っていましたが、そうするとあんずの印象が強くなりすぎてしまうため、最終的には1つになりました」

 さらに、商品の底に沈んでいる羊羹に関しては、このゼリーにマッチする味わいと食感にこだわって、わざわざ専用に開発したのだそう。

「特に食感についてはゼリーとのバランスを考え、羊羹の固さの微調整にこだわりました。少なくとも5~6回は試作を繰り返しています。一般的な羊羹は寒天を使いますが、この羊羹にはアガーという凝固剤を使用することで、絶妙な硬さに調整しました」

 細かな試行錯誤の末に、この計算され尽くしたバランスが生まれたのですね!

売上150%超え!社内でも異例の「一発合格」だった

「SNSで“謎デザート”と話題」成城石井“1週間で5000個売れた”スイーツの正体。異例の“一発合格”から3年越しでバズったワケ
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 SNSで話題になったことで、反響はどのように変わったのでしょうか?

「5月中旬にXで話題になり、大きな反響がありました。話題になる前週と比較すると、150%を超える売上になりました」

 なんと、1週間で5000個以上も売り上げたのだとか。それ以降も継続して売上は伸びている状況だといいます。

「毎年の定番人気商品でしたが、今年は話題になったおかげでさらに注目していただき、ぐっと売上がアップしたという状況です」

 実はこの商品、開発会議において“一発で合格”した期待の星だったといいます。通常、新商品はおおむね2回は試作し直してから商品化に至るもの。一発でGOサインが出るのはかなり珍しいことだそうです。

「色々な素材を閉じ込めたスタイルが『新しいね』と社内でも高く評価され、会議で一発で通りました。インパクトのある商品だと思ったので、『バズるといいな』とは発売当初から思っていたんです。今年は大きな反響をいただき、3年越しに花が咲いた感覚ですね」

 成城石井の洋菓子が話題に上ることは過去にも何度かありましたが、和風デザートがバズるのは珍しいケースだといいます。

インスパイア元の「マチェドニア」も新登場!

 和風のマチェドニアとして先に開発された『わらび玉と羊羹の紀州南高梅ゼリーよせ』ですが、今年はインスパイアの元となった商品も発売されました。


「SNSで“謎デザート”と話題」成城石井“1週間で5000個売れた”スイーツの正体。異例の“一発合格”から3年越しでバズったワケ
『成城石井自家製 レモンミルクゼリーと4種フルーツのマチェドニア』
 その名も『成城石井自家製 レモンミルクゼリーと4種フルーツのマチェドニア』。

 グレープフルーツ、ぶどう、マンゴー、パイナップルを詰め込んだ贅沢な一品で、底にはレモンミルクゼリーの層が敷かれています。フレッシュな果実感と爽やかなゼリーは、蒸し暑い季節にぴったりです。

 SNSで話題の『わらび玉と羊羹の紀州南高梅ゼリーよせ』も、『レモンミルクゼリーと4種フルーツのマチェドニア』も、どちらも夏季限定のデザート。ぜひ、蒸し暑い季節の癒やしタイムに味わってみてくださいね!

<文/まなたろう 取材協力/株式会社 成城石井>

【まなたろう】
多岐にわたって興味があるアラフォーライター。コーヒーが好きでコーヒーソムリエ資格取得。海外に12年ほど住んでいたため、英語はそこそこ堪能。
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