松竹は3日、歌舞伎座「秀山祭九月大歌舞伎」(9月2~26日)の演目と主な出演者を発表した。

 秀山祭は明治から昭和にかけて活躍した名優・初代中村吉右衛門の功績を顕彰する公演。

昼の部は「春調娘七種」「三社祭」で幕開きとなる。「春調娘七種」は、曽我兄弟の仇討ちに春の風情を取り入れた華やかな舞踊。今回は「染辰團」でお馴染みの市川染五郎、尾上辰之助、市川團子のフレッシュな3人が出演。「三社祭」は中村歌昇、中村種之助兄弟が悪玉、善玉を演じ、躍動感あふれる舞踊を披露する。

 続いて上演するのは軍記物の代表作「源平盛衰記」をわかりやすく再構成した「ひらかな盛衰記」。初代吉右衛門、2代目吉右衛門が得意とした松右衛門実は樋口次郎兼光を2代目の甥(おい)にあたる松本幸四郎が初役で勤め、その芸を受け継ぎ、尾上松緑の畠山重忠、8代目尾上菊五郎のお筆、中村又五郎の船頭権四郎、中村雀右衛門のおよしで披露する。

 夜の部は、中村魁春、中村萬壽、雀右衛門による「雛鶴三番叟」から。続く「沼津」は、伊賀上野で起きた仇討ちを扱った「伊賀越道中双六」の中の人気演目。生き別れの父親と再会しつつも、実は自身の仇であることを知った呉服屋十兵衛を、片岡仁左衛門と幸四郎の豪華ダブルキャストで、平作娘お米を片岡孝太郎、雲助平作を中村歌六が勤め、仇討ちの裏で繰り広げられる親子の悲劇を丹念に紡ぐ。

 日光東照宮の「眠り猫」などで知られる伝説的な彫刻師、左甚五郎を主人公とした「京人形」は、憧れの太夫に生き写しの人形を彫り上げた甚五郎と、魂を得て動き出す人形とのユーモラスな掛け合いも魅力的な舞踊劇。尾上松緑の甚五郎、中村時蔵の京人形で上演する。夜の部の最後は平家全盛の御代に源氏に思いを寄せながらも作り阿呆として生きた一條大蔵長成の本心を丁寧に描く「一條大蔵譚」。

一條大蔵長成を染五郎が初役で、常盤御前を雀右衛門が勤める。

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