もとは同じ事務所に所属し、どちらも“王子様”と言われた平野紫耀さんと中島健人さん。6年前には『未満警察 ミッドナイトランナー』(日本テレビ系)でW主演を務めていましたが、今は全く異なるアプローチで世界進出を果たそうとしています。


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 なぜあの美しいバディだった「2人のプリンス」は、こんなにも真逆の方向性で海外挑戦することになったのでしょうか。

自発的な王子か、求められた王子か

 平野さんはKing & Prince(以下、キンプリ)時代、ドラマ『花のち晴れ~花男 Next Season~』(TBS系)や映画『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』など学園の王子様として大ブレイク。

 一方中島さんはSexy Zone(現timelesz)として、バラを持ったり「セクシーサンキュー」という決め台詞を生み出すなど、ビジュアルだけでなくキャラとしても王子様然としていました。

平野紫耀と中島健人、なぜ「2人のプリンス」は真逆の道を選んだ? “脱王子と進化系王子”の世界戦略
画像:映画『かぐや様は告らせたい ~天才たちの恋愛頭脳戦~』TBS公式サイトより
 平野さんは本人が率先して王子様らしくしていたというより、スター性が突出しているため、ファンや周囲から王子様のように扱われていた印象です。中島さんは、アイドルとして自覚的に王子のように振る舞い、徹底的に「王子様・中島健人」のイメージを構築してきました。

『未満警察』は韓国映画のリメイク作品でもあり、2人は当初から世界を見据えていたはず。その後それぞれグループから脱退。これ以降、「2人のプリンス」は全く異なるアプローチで海外を目指すことになります。これには周囲の期待に応えていた王子様だったのか、自発的な王子様だったのかが深く影響していると思います。

「脱・王子様」を目指した平野

 平野さんの海外挑戦は「脱・王子様」を加速させることから始まりました。キンプリからの脱退だけでなく、旧事務所も退所。その際には、夢だった海外挑戦について「もう遅い」とコメントしていました。

 しかしTOBEに合流し、元キンプリの神宮寺勇太さん、岸優太さんと共にNumber_iとして自身の夢を再構築。脱退により厳しい言葉を浴びせられることもありましたが、旧事務所では叶えられなかった夢へと突き進みます。


がむしゃらに突き進み、本格アーティスト路線へ

 Number_iでは、キンプリ時代の『シンデレラガール』のような王道アイドルポップとは大きく異なり、海外に馴染みやすいヒップホップやR&Bをベースにしたサウンドとラップ、ダンスを前面に出しました。

 デビュー曲の『GOAT』に代表されるように、攻撃的なビート、ラップ、メンバーの低音を生かした楽曲は、どれも王子様からはかけ離れています。

平野紫耀と中島健人、なぜ「2人のプリンス」は真逆の道を選んだ? “脱王子と進化系王子”の世界戦略
画像:Number_iオフィシャルファンクラブサイトより
 彼らは楽曲で特大のインパクトと記録を叩き出し、NHK紅白歌合戦、さらには米国最大級音楽フェス『Coachella Valley Music and Arts Festival』に出演。今年に入り米国大手レコード会社およびタレントエージェンシーと契約してアメリカでも楽曲制作に励み、アジアと北米でのワールドツアー開催も決定しています。

 そんな彼らを引っ張っているのはやはりグループの中心である平野さんでしょう。いまだキンプリ時代の王子様路線を望むファンは多いですが、信念を貫き、本格アーティスト路線で世界進出を目指しています。必ずしもファンが望む姿に迎合するわけではないところも、脱・王子様といえそうです。

『Coachella』出演時には英語はほとんど分からないままだったようですが、語学が身についてから海外に挑むのではなく、まずは飛び込んでみる。ステージ上で必要最低限の英語のフレーズを駆使しつつも、パフォーマンスで圧倒するといった“がむしゃらさ”も王子様とは一線を画しているように思います。「音楽に言葉の壁は無い」と信じる平野さんのブレない熱い思いが、今後現地ファンも巻き込んでいくのでしょう。

王子として進化し続ける中島

 中島さんの場合は、個人としてより進化した王子様となるためSexy Zone(現timelesz)を脱退。ただ退所はせず、ソロとして愛称・ケンティーのまま王子道を究めながら、海外へ挑戦しています。

平野紫耀と中島健人、なぜ「2人のプリンス」は真逆の道を選んだ? “脱王子と進化系王子”の世界戦略
画像:中島健人 公式サイトより
 早い段階で世界を意識して磨いてきたであろう流暢な英語を武器に、グループ時代から変わらず米国アカデミー賞授賞式でハリウッドスターにインタビュー。レッドカーペットでの佇まいはまさに王子様です。


 また、海外配信ドラマ『Concordia』(Hulu)では、グローバルな制作陣、キャストに交じり、イタリアでの撮影に参加。中国の3つのSNSアカウントも開設しました。平野さんとは順序が逆で、可能な限り海外で通用する語学力を伴って世界に飛び込んでいる。その知的さも王子様らしさの表れです。

異なる平野と中島の「海外進出」スタンス

 アーティスト中島健人としては、『【推しの子】第2期』や『ガンバレ!中村くん!!』(どちらもTOKYO MX系)など、海外でも人気の高いテレビアニメの主題歌を継続的に世に放っています。

 これは、米国などに浸透したジャンルに身を投じるNumber_iとは違い、世界にすでにファンがいる日本のコンテンツを入口に、中島さん自身の歌や名前を海外へ届けていく戦略のようです。

平野紫耀と中島健人、なぜ「2人のプリンス」は真逆の道を選んだ? “脱王子と進化系王子”の世界戦略
CD『ファタール』(ソニー・ミュージックレーベルズ)
 さらに渡辺直美さん、Mori Calliopeさんなど、すでに海外で知名度が高かったり、活動拠点が海外にあるアーティストとも積極的にコラボ。そうした楽曲を引っさげ、アジアを中心としたワールドツアーを8月末から敢行と、王子様の顧客層を緻密に世界へ拡張している段階と言えるでしょう。

 平野さんがパフォーマンスでの「突破」なら、中島さんはスマートなカルチャーの「融合」。志す音楽と戦略の違いもまた、平野さんと中島さんの海外挑戦へのスタンスが異なる要因でしょう。

「プリンス2人」の生存戦略に期待

 年齢的な焦りを乗り越え、29歳の今、Number_iで王子様を脱ぎ捨て本格海外進出目前の平野さんと、32歳となっても日本の王子様らしさを極め、そのまま海外も目指している中島さん。
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