ものによっては信じられない高額になるMLBカードとは一体何か?
MLBカード専門店「Tokyo Sports Cards」を運営するアンドリュー・ビショップ氏は次のように話す。
「現在のカード購買層は投機家と、本物のファンの大きく二つ。みんな次の大谷か山本を探しているんです」
なかでも大谷のカードは熱心なコレクターとファンの双方から絶大な需要があり、「新しいカードが入荷するたびに、数時間で完売することもある」。ドジャースの2連覇と大谷選手自身の活躍、さらに3連覇への期待を背景に、今年も大谷選手のカード価格の上昇は続いているという。
円安と「丁寧に扱う文化」が海外需要を引き寄せる
海外からの購入は現状およそ10%程度だが、円安の影響もあり増加傾向にあるという。その理由として挙げられるのが、日本のコレクション文化への評価だ。「中古車と同じく、日本のコレクターはカードを非常に丁寧に扱う傾向があり、転売時の状態も良好だからなんです」
アメリカにおける野球カード単体の市場規模は現在約5億ドルとされ、2034年までに25億ドルへの成長が見込まれている。海外のコレクターが新しい在庫や投資先を求めて日本市場に注目し始めている背景には、こうした市場の拡大期待があるといえる。
ビショップ氏によれば客層の中心にいるのが値上がりを見込んで動く投機家層で、全体の半数以上を占めるとの見立てもある。
「当店の場合、購入金額の傾向としては、1回あたり1万~2万円が中心ですが、5万円、10万円の層も少なくない。リピーターも多く、一定の購買力を持つ層が市場を支えていると思います」
一方のファンは、高校時代から選手を追い続け、純粋な応援と収集欲が動機になっている層。彼らのなかで今、注目を集めているのが、日本人プロスペクト(ドラフト指名時や、参加球団在籍中の選手)と、ルーキーカード。
ルーキーカードは、実際にメジャーデビューし、公式にルーキー資格を満たした年に発行されるMLBロゴ付きの正式なカードのことだ。
将来の活躍によって価値が跳ね上がる
一般コレクターのA氏は、まずルーキーカードについて次のように話す。「ルーキーカードの価値を左右する軸としてわかりやすいのが、発行時期の早さとシリアルナンバーです。その選手のキャリアで最も早い時期に発行されたカードは、将来性を先取りする存在として評価されやすい。そこに『世界で〇枚限定』を示すシリアルナンバーが加わると、評価は一段と上がります」
逆にシリアルの入っていないカードは、大きな価値がつきにくいとされる。ユニフォームの一部が縫い込まれたカードもノーマルよりは評価されるが、それだけで高額になるわけではなく、生地の色といった細部の仕様でも価値が変わってくる。
「一方、現時点では無名の選手でも、将来活躍すればルーキーカードの価値は跳ね上がる。日本人選手では、メジャー1年目を迎えた村上宗隆選手や、岡本和真選手への期待が高いです。特に村上は今季メジャーデビューを果たしたばかりで、初期のカードにはコレクターから注目が集まりやすいと思います」
最も注目されている日本人カードは佐々木麟太郎
一方、ビショップ氏によると、プロスペクトの中で現時点で圧倒的な人気を誇るのは、佐々木麟太郎選手だという。
森井翔太郎選手(オークランド・アスレチックス)も注目株の一人だ。東京の東邦高校から2025年1月、日本人アマチュアとして当時の記録となる約151万ドルの契約金でプロ入りを果たした内野手兼投手の二刀流選手である。
他にも、武元一輝選手(アスレチックス)、アレシャンドレ・モレチ選手(フィリーズ)、宮内翔悟選手(アーカンソー大学)など、アメリカの大学やMLB傘下に進む日本人選手が次々と現れており、その動向がカード市場にも反映されている。
相場を調べる際は、eBayなど海外サイトが基本だ。
「取引価格が分かる『130point.com』も便利。株価のようにリアルタイムで値段が動き、日本語の情報発信はまだ少ないため、この分野に詳しくなることが目利きの一歩だと思います」(A氏)
プロスペクトカードで注目すべきブランド「Leaf」
ビショップ氏は、今後注目されそうな選手を判断する基準として、選手の経験、将来の道筋、1年前の評価、そして今年の怪我のリスクという4点を重視すると語る。
「ピッチャーは肘の怪我などのリスクが高いため、MLBでは球速(velocity)が評価の軸になりやすい一方、野手は打撃成績に加えてアスレティック能力も見ます」
こうした若手プロスペクトへの注目に加え、吉田正尚選手、鈴木誠也選手、今永昇太選手といった既存の日本人スター選手の活躍も、市場全体を押し上げる要因になっているという。
逆に価値を下げる要因としては、過剰発行による希少性の低下、選手のサイン乱発、成績不振、スキャンダルによるブランド価値の毀損などが挙げられる。
とはいえ、ビショップ氏は大谷と同等の超高額カードが今後見つかる可能性は低いと話す。それでもカード市場そのものへの関心は広がっており、長期投資の目線で保有するコレクターも増えているという。
「予算を超える高額カードを無理に追わず、自分が無理なく買える範囲で楽しむこと。実際、当店でも1万円以下で買える鑑定済み・直筆サイン入りのMLBスターカードは数多く扱われており、必ずしも高額投資から始める必要はないと思います」(ビショップ氏)
まずは本当に応援したい選手やチームのカードを、無理のない範囲で手に取ってみることが、この市場と長く付き合う一番の近道なのかもしれない。
<価値を左右する7つの要素>
●選手のブランド力
●チームのブランド力(大市場か小市場か)
●その選手がフランチャイズプレイヤーかどうか
●成績と出場機会の安定性
●カードの種類、発行年、コンディション、鑑定グレード
●カード自体の見た目の魅力(アイアピール)
●希少性(シリアルナンバー入り、直筆サインなど)
【アンドリュー・ビショップ氏】
20年以上日米の企業でシニアマネージャーなどを歴任する一方、長年にわたりMLBカード市場分析を続ける。
【A氏】
ショッピングサイト運営を通じて、日本ではまだ市場が小さいMLBカードに着目。自身の野球経験も活かし、日本人選手カードの投資的分析を行う
![LDK (エル・ディー・ケー) 2024年10月号 [雑誌]](https://m.media-amazon.com/images/I/61-wQA+eveL._SL500_.jpg)
![Casa BRUTUS(カーサ ブルータス) 2024年 10月号[日本のBESTデザインホテル100]](https://m.media-amazon.com/images/I/31FtYkIUPEL._SL500_.jpg)
![LDK (エル・ディー・ケー) 2024年9月号 [雑誌]](https://m.media-amazon.com/images/I/51W6QgeZ2hL._SL500_.jpg)




![シービージャパン(CB JAPAN) ステンレスマグ [真空断熱 2層構造 460ml] + インナーカップ [食洗機対応 380ml] セット モカ ゴーマグカップセットM コンビニ コーヒーカップ CAFE GOMUG](https://m.media-amazon.com/images/I/31sVcj+-HCL._SL500_.jpg)



