(台北 20日 中央社)女優の永作博美が19日、台北市内で行われた第17回台北映画賞(台北電影奨)授賞式で最優秀主演女優賞を受賞した。外国人が同賞を受賞するのは初。
主演作品「さいはてにて やさしい香りと待ちながら」(寧静[口加][口非]館之歌)での演技が「役の細かい設定もない中、奥深くきめ細やかな表現により、キラキラとした印象深い女性像を作り上げた」として評価された。

式に欠席した永作に代わり、チアン・ショウチョン(姜秀瓊)監督がトロフィーを受け取り、日本のスタッフなどに対し感謝を述べた。

永作もコメントを発表し「とても驚いています」とした上で、言語の壁を超えて互いの気持ちをつなげるよう監督に心を預けた経験を振り返り、台湾の人々に感謝を示した。

その他の部門では、俳優の安藤政信が出演した短編映画「無無眠」のツァイ・ミンリャン(蔡明亮)監督が最優秀監督賞を獲得。同作は夜の東京を舞台に撮られたもので、安藤はオールヌードを披露している。

最多受賞は、グランプリやフィクション長編作品賞、主演男優賞など6部門を制覇したチャン・ツォーチ(張作驥)監督の「酔.生夢死」だった。


(名切千絵)