(東京 2日 中央社)台湾の男性キルト作家、ダニー・アマゾナス(劉棟)さんの作品が、初めて日本で公開された。画像解析技術などを利用した、印象派の絵をほうふつさせる作品と独創的な色使いで、多くのキルト愛好者を魅了した。


作品は、5月30日~6月1日にわたって横浜市で開催されたキルトの祭典「キルト時間フェスティバル」で、海外作家企画展の一環として30点が展示された。これまでに米ヒューストン国際キルトフェスティバル(2017年)などで特別展示されているが、日本での公開は初めて。

中央社の取材に応じたダニーさんは、今回の展示ではいろいろな人にどうやって作ったのか不思議がられたとした上で、自分はただ「布で絵を描いているだけ」と淡々と語った。自身の作品については、色使いが日本人が従来好んできたものとは異なる、新しい感覚であることを強調。日本の作品については、非常にオーソドックスで、一針一針の縫製が丁寧という感想を述べた。

ダニーさん目当てで展示会を訪れたという女性は、カメラを通して物を見たときのように、肉眼で見えないものがレンズを通すと画像が見えてくるようだと驚嘆交じりに語った。


▽ダニー・アマゾナス(劉棟) 南部・屏東県出身。1947年生まれ。1960年にブラジルに移住し、サンパウロや米ニューヨークの美術学校で学んだ。現在は南部・高雄市を拠点に創作活動をしている。

(楊明珠/編集:塚越西穂)