(嘉義中央社)大気汚染の軽減を図るため、阿里山林業鉄道の管理部門が、複数の動力源を持つハイブリッド機関車または燃料電池で走る機関車を調達する方針を固めたことが10日、分かった。従来のディーゼル機関車と置き換える計画。
2021年から2023年にかけて9両を購入する予定で、早ければ2年後にも運行を始めるという。

阿里山林業鉄道は南部・嘉義県の景勝地、阿里山を走る人気路線。だが、ディーゼル機関車から出される排気ガスの悪臭に観光客から苦情が出ており、電化を求める声も上がっている。

同鉄道を所管する林務局阿里山林業鉄路・文化資産管理処の周恆凱副処長はこの日、中央社の取材に対し、電化について、斜面やメンテナンスの問題のほか、森林火災発生のリスクもあるとしてその実行可能性を否定した。

嘉義県は阿里山の大気汚染につながる大型ディーゼル車の走行制限やディーゼル機関車への排煙処理装置取り付けを実施するなど、現地の大気環境改善に力を入れている。

(蔡智明/編集:荘麗玲)