(台北中央社)日本に渡った台湾音楽家の関連史料を展示する特別展が11日、台北市内で始まった。日本統治時代に日本で音楽を学んだ作曲家のトウ雨賢や楊三郎、戦後に人気を博した歌手のテレサ・テンなど、日本統治時代から戦後にかけて日台をまたいで活躍した音楽家15人に焦点を当て、台湾の多元的な音楽文化の特色を紹介する。
来年3月からは東京でも開催される。(トウ=登におおざと)

11日の記者会見で文化部(文化省)の蕭宗煌政務次長は、日本統治時代の1920年代以降、多くの台湾音楽家が日本で音楽を学んだと紹介。これらの先人が台湾の音楽史の輝かしいページを開いたとその功績をたたえた。

会場では、15人の音楽家に関連する手書き原稿や楽譜、写真、手紙、レコード、トロフィーなどを展示。音楽家の関連作品を静かな環境で読んでもらおうと、中央のエリアには日本風の書斎が設置された。

特別展「音楽憶像―台湾旅日音楽人手稿文物特展」は国立伝統芸術センター台湾音楽館で来年1月22日まで。
その後、東京に場所を移し、「時を紡ぐ台湾の音楽家展」と題して代官山ヒルサイドフォーラムで同3月26日から4月19日まで開かれる。

(趙静瑜/編集:名切千絵)