連さんは1927(昭和2)年生まれ。台北帝国大学(現・台湾大学)熱帯医学研究所で手伝いをしていた際、同研究所の大森南三郎教授の後押しを受けたのをきっかけに熱帯感染症の分野に携わり始めた。戦後はマラリア対策に取り組み、1965年には中華民国(台湾)が世界で初めて世界保健機関(WHO)からマラリア撲滅の認証を受ける立役者となった。
デング熱の研究にも熱心で、70~80代になってからも、外交部(外務省)の要請に応じて、複数回にわたって台湾と外交関係を持つ国を訪れ、公衆衛生分野の人材育成や疫学調査体制の構築に協力を惜しまなかった。
同学会は深い哀悼を示すとともに、安易に妥協しない連さんの研究精神を継承するよう学界に呼び掛けた。
(陳至中、楊淑閔/編集:荘麗玲)