同島では、かつて台湾北部を支配したスペインが、1626年に統治の拠点となるサン・サルバドル城を建設したとされ、市は2019年から位置を検証するための発掘作業を行っている。今回公開されるのは、同時期に建てられたとみられる教会の遺跡。
林氏は、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)と模型、解説図などを組み合わせ、忘れられた台湾におけるスペイン人の歴史と今を理解できると強調。台湾考古学の重要な拠点として、将来的には恒常的な博物館を設置する考えを示した。
市文化局の陳静萍局長は、陶器や貨幣など現地で出土した文物や教会の壁をメインビジュアルとし、遺跡へのイメージを高められるようにしたと説明。公開時間は午前10時~午後6時で、1日に2回、基隆の歴史に詳しい団体によるガイドも行われると語った。
(王朝鈺/編集:齊藤啓介)