(雲林、台北中央社)台湾の人気テレビ人形劇、霹靂布袋戯の主人公「素還真」の声優として知られ、制作会社「霹靂国際多媒体」(霹靂社)の共同創業者、黄文択さんが12日に死去したことが分かった。65歳だった。
同社が13日明らかにした。

黄さんは中部・雲林県出身。布袋戯(ポテヒ)一家の4代目として生まれ、兄と共に霹靂社を立ち上げた。多種多様な声を持っており、生涯4000以上のキャラクターに声を吹き込んできた。それぞれのキャラクターを生き生きとした魅力的な存在にしたことから八色の声を持つ「八音才子」と呼ばれ、霹靂布袋戯における大黒柱的存在だった。

黄さんは今年1月に台湾で公開された「素還真」の少年期を描いた同名映画でも声優を担当。
同映画は今年の台北映画賞(台北電影奨)でアニメーション作品など4部門にノミネートされており、黄さんは声優として「傑出技術」部門にノミネートされた。受賞者の発表は来月9日。

日本で2016年から放送開始された日台合作の武侠人形劇「サンダーボルトファンタジー東離剣遊紀」は霹靂社が操演、撮影を担当した。

(姜宜菁、趙静瑜/編集:荘麗玲)