(台北中央社)日本統治時代の1934(昭和9)年に出版され、台湾各地にある高山の美しさを捉えた写真帳「台湾写真大観 山岳編」に掲載された写真の一部が、国家撮影文化センターのウェブサイトで公開されている。当時の山岳風景や登山の様子が垣間見られる。


公開されたのは同写真帳の中から厳選された44枚。企画者で台湾大学(北部・台北市)地理学科の洪広冀准教授と写真研究家の李旭彬さんによる調査で分かった事柄などと合わせて紹介している。

同センターによれば、当時の写真撮影にはフィルムではなく、大きくて重いガラス乾板を用いた。登山には比較的歩きやすい道を通ったとされるが、当時掲載された山の写真の多くは、現在でも登山者に人気の撮影スポットで撮られていたという。

洪氏は報道資料を通じ、名峰として知られる玉山や大霸尖山、奇萊連峰、合歓山だけでなく、あまり知られていない山や雪景色、凍った滝などの写真もあると指摘。下から見上げるような実験的なアングルで撮影した写真もあると見どころを語っている。


(王宝児/編集:齊藤啓介)