(台北中央社)中国で台湾政策を所管する国務院台湾事務弁公室(国台弁)は15日、昨年8月から停止していた台湾産タチウオと冷凍アジの輸入を再開すると発表した。これを受け、台湾で対中政策を担う大陸委員会は同日、輸入再開は正しい対応だとし、両岸(台湾と中国)経済が健全に発展することを望むとのコメントを出した。


国台弁はこれら水産物の輸入停止措置について、新型コロナウイルスが検出されたためだったと説明。だが中国のコロナ対策緩和に伴い、コールドチェーン(低温物流)による輸入食品に対するウイルス検査措置が廃止されたことから、両岸貿易の健全な発展を促進するため、中国の税関総署が輸入再開を決めたと明らかにした。

大陸委によると、輸入が停止されて以降、商品の包装を通して人が新型コロナに感染したことを裏付ける証拠や研究はないとして、中国側に措置の見直しを呼びかけていた他、台湾や米国、オーストラリア、インドなどの影響を受けた国々が世界貿易機関(WTO)の衛生植物検疫措置(SPS)委員会の会合を通じ、中国に対して相次いで懸念を表明していたという。

(李雅雯/編集:齊藤啓介)