同局の捜索隊は地震発生当日、東部・花蓮県に駆け付け、被災したビルで行方不明者の捜索を開始。翌日には落石が発生したタロコ(太魯閣)国家公園内に入り、これまでに死者3人を含む57人を発見した。同局所属のハンドラー、許慧観さんは、救助犬の多くは麻薬探知犬の訓練施設出身で、子供の頃から抜きんでた機敏さや賢さを持っていたと明かす。
救助犬には、食べることや遊ぶことを心の底から好む特性が求められる。このような特性があってこそ、救助犬はハンドラーからご褒美をもらうためにがんばり、懸命に捜索を行って任務を達成できるからだ。
許さんと救助犬「コカ」のペアは昨年12月に行われた救助犬の認定試験「MRT」(災害救助犬出動適性試験)に参加。36時間に及ぶ試験に臨み、認証を取得した。MRTの認証は救助犬の最難関の試験とされる。同局は、救助犬は1000時間以上の訓練を積み、ハンドラーとの信頼関係を築くことでようやく、国際レベルの捜索能力を発揮できるようになると説明した。
許さんら同局のハンドラーは、救助犬の訓練は子供の成長を見守り世話するようなものだと口をそろえる。日々の進歩は全て予測不可能な災害のための準備だとし、どの救助犬もどのハンドラーも人々の無事を全力を尽くして守ると決意を語った。
(盧太城/編集:田中宏樹)