(台北中央社)米国海軍は8日、ミサイル駆逐艦「ハルゼー」が同日、台湾海峡を北から南へ通過したと発表した。徐衍璞(じょえんはく)国防副部長(国防副大臣)は9日、国軍は動向を全て把握しているとし、地域の平和と安定に寄与する各種行動はいずれも支持するとの立場を示した。


米国海軍はハルゼーについて、国際法に従い公海上の航行と上空の飛行の自由が適用される海域を通過したと説明。台湾海峡の通過は全ての国の航行の自由を守る米国の約束を示すものだと強調した。

台湾を巡っては、頼清徳(らいせいとく)次期総統が就任する20日前後に中国が台湾や離島の金門・馬祖に嫌がらせをする懸念の声が一部で上がっている。立法院(国会)外交・国防委員会への出席前に報道陣の取材に応じた徐副部長は、国防部(国防省)は台湾海峡の情勢について、各種監視・偵察手段を使い常時把握しており、適時情報を公開していると説明した。

また特殊な状況の発生時には、関連の早期警戒を行うと強調。現在台湾海峡周辺の情勢は安定しており、正常だと述べた。


(呉書緯/編集:齊藤啓介)