この日午後、拱天宮前には多くの信者が詰めかけた。午後4時前にみこしが姿を見せると、信者らからは大きな掛け声が上がり、一帯は熱気に包まれた。
同宮の媽祖巡行は、台湾で広く信仰される航海の女神、媽祖をみこしに乗せ、拱天宮から朝天宮までの往復300~400キロほどの道のりを歩いて巡る宗教行事。日程やルートは媽祖の神意によって決まるとされている。今年は1日深夜に巡行開始の儀式が行われ、2日未明にみこしが拱天宮を出発。3日に折り返し地点の北港朝天宮(雲林県)に到着し、4日未明、同宮の火を炉に移す「進火」などの儀式を終え、復路をスタートさせた。今年は苗栗、中部・台中、彰化、雲林、南投を練り歩いた。
(管瑞平/編集:名切千絵)