(台北中央社)国家映画・視聴文化センターは17日までに、台湾を写した現存最古の映画「フォルモサ」(Formosa)をユーチューブで無料公開した。日本統治時代の1917年に撮影されたとみられており、当時の台湾の自然風景や建築物、人々の生活、植民地統治の軌跡などが記録されている。


動画の長さは7分30秒余り。1991年に複製フィルムがオランダ映画博物館(現在のアイフィルムミュージアム)から同センター(当時は国家映画資料館)に寄贈された。オランダ映画博物館の記録によると、同館が所蔵していた複製フィルムは1922年ごろに作られたとみられている。だがマスターポジフィルムの製作年や行方は不明だという。タイトルの「フォルモサ」は台湾のかつての呼称で、ポルトガル語で「美しい島」を意味する。

同センターの杜麗琴執行長(CEO)によれば、同センターは世界各地に散らばった台湾映画の返還を目指し、1990年代から世界のフィルムアーカイブで台湾に関する映像を探す取り組みを進めてきたという。

同センターは同作品に関する研究などをまとめた学術誌も発行している。

(王心妤/編集:名切千絵)
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