(東京中央社)千葉県で行われた柔術の世界選手権の表彰式で、優勝した台湾の選手の後方にある国旗表示が誤って中国の国旗「五星紅旗」とされていたことが21日までに分かった。台北駐日経済文化代表処(大使館に相当)は同日までに、大会主催者に対して抗議を申し入れ、主催者から謝罪を受けたと発表した。


大会はアジアスポーツ柔術連盟(ASJJF)が主催。18日から21日まで行われた。

代表処の報道資料によれば、国旗の誤表示は19日の表彰式で発生した。同処教育組の黄冠超組長が20日、会場を訪問して調査を行った上で、主催者に「厳正な抗議」を申し入れた。主催者はその後、運営スタッフのミスで国旗を誤表示したと釈明し、深い謝罪の意を表明したという。

代表処の李逸洋(りいつよう)駐日代表(大使に相当)は、台湾と中国が互いに隷属しないのは疑いようのない事実だと指摘。台湾の選手は卓越した成績で優勝を手にしたのであり、主催者は選手や選手の国に対して、ふさわしい敬意を払うべきだとした。

その上で、国旗の誤表示は国際社会に対して「台湾は中国の一部である」との誤ったメッセージを与えるものであり、台湾の尊厳を深く侵害したと言及。代表処として抗議を申し入れ、再発防止を求めたと説明した。

(楊明珠/編集:田中宏樹)
編集部おすすめ