台湾の公共テレビ(公視、PTS)と日本放送協会(NHK)が共同で制作した。8K超高精細映像と22.2マルチチャンネル音響を採用し、同鉄道の自然風景と文化の記憶を再現した。台湾でしか見られない、シェイ式蒸気機関車が森林を走る光景も収められている。
特別上映会に出席した李逸洋(りいつよう)駐日代表(大使に相当)は同鉄道について、当初は伐採と輸送に使われ、現在は観光や文化交流の際の資産となったと紹介。台湾の山林と集落を結んだだけでなく、台湾と日本の歴史的記憶もつないだと述べた。また、台日の連携により、同鉄道が世界遺産に登録されるよう期待を寄せた。
NHK国際コンテンツ戦略局の加藤拓専任部長は今回の日台協力について、得難い経験だと言及。技術交流のみならず、日台間の深い友情の象徴でもあると述べ、将来的に、より多くの国際合作の機会を望む考えを示した。
同鉄道は1912年開業。嘉義市と阿里山間の全長78キロを結び、標高差は2400メートル余りに上る。
(戴雅真、楊明珠/編集:荘麗玲)