(ストックホルム中央社)頼清徳(らいせいとく)総統は12日、デンマーク・コペンハーゲンで開かれた「コペンハーゲン民主主義サミット」でビデオ演説し、台湾はテクノロジー分野での強みを生かして民主主義のパートナーと共により一層信頼でき、強靭(きょうじん)性を持つ民主主義のサプライチェーン(供給網)を構築し、「世界の経済の安全保障と繁栄により大きく貢献していく」と述べた。

頼総統は、先月下旬に予定していたアフリカ南部エスワティニへの訪問が、中国による通常の飛行経路の妨害によって延期を余儀なくされたことに言及。
「世界の民主主義コミュニティーは、権威主義政権が自らのルールを世界に押し付けようとしていることを目の当たりにした」とし、権威主義政権が「国際慣例を破ることをためらわず、飛行の安全と民間航空の秩序を政治的圧力を加える手段としていることが浮き彫りになった」と指摘した。

また、台湾が世界をリードする半導体とAI(人工知能)産業は台湾と米国、日本、欧州、多くの民主主義のパートナーが長期的に互いに信頼し、連携してきた成果だと述べた。

デンマークの親台派団体「台湾コーナー」のミカエル・ダニエルセン会長は中央社に対し、頼総統の演説は台湾が世界に多くの貢献ができるとのメッセージを発信し、台湾に対する中国の脅しを参加者に明確に伝えたと評価した。

サミットはデンマークのラスムセン元首相が立ち上げた非営利団体(NPO)「民主主義連盟基金」(AoD)が民主主義陣営の裾野拡大を目指して2018年から開催しているもので、各国の政財界の要人や専門家、民主運動家らが参加する。今年で9回目を迎えた。中華民国(台湾)総統は2020年からビデオ演説形式で参加している。昨年は蔡英文(さいえいぶん)前総統が会場で講演した。

今年のサミットではグリーンランドや台湾、ウクライナが直面する脅威に焦点が当てられた。

(辜泳秝/編集:名切千絵)
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