シリーズ読者投稿~忘れられない「あの人」と~ 投稿者:Mさん(愛知県・40代女性)

Mさんはいわゆる「きょうだい児」。障害のある兄がいて、母は彼の面倒を見るので手一杯だったという。

そんな環境から、Mさんは小学生のころ、しもやけを悪化させてしまって......。

「『きょうだい児』で母に甘えた記憶がない私。小学生のころ、ぐ...の画像はこちら >>

<Mさんの体験談>

私には障害のある兄がいて、健康な私と他のきょうだいは子供の頃に母親に甘えた記憶がありません。

振り返れば、無意識に「兄ほどひどくない体調のことで困らせてはいけない」と思いながら生活していました。

母も兄以外の体調については、あまり深く考えていなかったように思います。

しもやけに絆創膏を貼ってたら...

小学生の頃、冬場に手にしもやけができたことがあります。

そこにずっと絆創膏を貼りっばなしにしてしまい、傷口が悪化。

そのことに気付いた担任の先生から保健室へ行くようすすめられ、ぐちゃぐちゃの傷口をみてもらうことになりました。

「『きょうだい児』で母に甘えた記憶がない私。小学生のころ、ぐちゃぐちゃの傷口を見せに保健室へ行ったら...」(愛知県・40代女性)
絆創膏を貼りっぱなしにしていて...(画像はイメージ)

保健室の先生は優しく声をかけてくれて、傷口をきれいに消毒して、新しい絆創膏を優しく貼ってくれました。

自分で貼れる絆創膏を、誰かにあんなに優しく貼って大事にしてもらったのは初めてで衝撃でした。

言葉では表現出来ない、人生初めての嬉しくて幸せな感情がわきました。

大人になって、目の前に先生が!

大人になって、私は看護師になりました。

そしてつい先日、その保健室の先生の聴力検査を担当したのです。

その先生からすれば、指の傷の手当てをした小学生なんて山ほどいるのでしょうが、私にとっては唯一私の傷を優しく手当てしてくれた大人です。

確証は無いけれど「絶対この人だ」と思いながら検査をして......そのまま終わってしまいました。

「『きょうだい児』で母に甘えた記憶がない私。小学生のころ、ぐちゃぐちゃの傷口を見せに保健室へ行ったら...」(愛知県・40代女性)
あの時の先生だ、と確信(画像はイメージ)

お礼を言う勇気がありませんでしたが、本当に感謝しています。

あの当時の小学生が、先生の手当てでどれだけ心が救われたか。

どこかをケガして絆創膏を貼るたびに今でも必ず思い出します。

皆さんの体験談、聞かせて!

Jタウンネットでは読者の皆さんの体験談をいろんなテーマで募集中。

誰かに伝えたい「ありがとう」「ごめんなさい」、旅先であったいい話、受けた「神対応」や親切自慢、新社会人時代に助けられたこと......などなど、誰かに話したい、心温まる思い出を教えてください!

読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージメール(toko@j-town.net)から、具体的な内容(500文字程度~)、体験の時期・場所、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。

秘密は厳守いたします。

(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談を編集して掲載しています。あらかじめご了承ください)