減量に嘔吐用チューブを使用していた女性、誤って飲み込んでしまい除去手術(中国)

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 痩せたい人のためのダイエット法は実にいろいろあるが、チューブを使用して嘔吐を誘発する危険な減量法が、現在中国の若い女性の間で非常に人気なのだという。

 日本では、ホームセンターなどで売っているシリコン製のチューブを使用している人もいるようだが、このほど中国で、プラスチック製のチューブを飲み込んでしまった女性が病院に駆け付けるという事態が発生した。

【22歳女性、誤って嘔吐用チューブを飲み込む】

 広東省広州市に住むある22歳の女性は、12月3日、地元の病院を訪れて医師に「ストローを飲み込んでしまった」と伝えた。

 喉の奥深くに入り込んでいると知った医師が、上部消化管のレントゲン検査をしたところ、食道に長く太い異物があるのを発見した。

 幅約1.9cm、長さ30cmほどの異物を見た医師は、ストローにしては厚すぎて長すぎることを女性に指摘し問いただした。

 すると女性は嘘をついていたことを認め、ダイエットのためにオンラインで購入したプラスチック製のチューブを使用していて、誤って飲み込んでしまったことを話した。

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【減量のためにチューブを挿入し、嘔吐を誘発】

 減量のためにと、食後にチューブを喉に挿入することで嘔吐を誘発する行為を繰り返していた女性は、これまでも危険性の高いダイエット法を独自に実践していたという。

 レントゲン写真を見て、チューブの下端が胃の奥まで達して胃壁に押し付けられ、もう一方の端は喉頭近くにあることがわかった医師は、腹腔鏡検査により安全にチューブを除去。
しかし、その後の胃鏡検査で、女性の胃壁と食道に潰瘍ができてきていることを明らかにした。

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【リスクを伴う減量法に医師ら注意喚起】

 食べたものが全て体内に吸収されるのを防ぐためのこの減量法は、リスクが高いにもかかわらず現在中国の若い女性の間で流行しているという。

 北京友好病院救命救急課の副院長であるチャン・ハンユ医師は、物議をかもしているこの嘔吐用チューブについて、このように注意喚起を促している。

嘔吐用チューブの使用においては、胃食道および咽頭に問題を生じさせる他、粘膜損傷、腕や脚の動きが鈍るなどの神経学的問題が発生するといった高いリスクを伴います。

 なお今回のように、嘔吐用チューブを誤って飲み込んでしまった事例は、中国では初めてということだが、命あってのダイエットだ。

 体を壊してしまっては身もふたもない。
ダイエットをするのなら、暴飲暴食を避け、時間はかかっても、適度な運動と適切な食事制限を心掛け、健康な体作りを目指すに越したことはないだろう。

References:Oddity Centralなど / written by Scarlet / edited by parumo

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