郡をまたいでマクドナルドにドライブした女性に罰金 / pixabay
去年に引き続き、現在コロナで3度目のロックダウン(都市封鎖)措置が取られているイギリス。ワクチンが市場に出回ったとはいえ、国内感染者数が急増していることから、ロックダウンのガイドラインに違反した者もしくはそれとみなす者についての処罰がより一層厳しくなっている。
そんな中、ある女性が3つの郡を車で移動してマクドナルドへ出向き、罰金刑を科せられたようだ。『Lad Bible』などが伝えた。
【ロックダウン中、車で160kmの距離を移動した女性】
イギリスでは、全都市が現在封鎖中だ。それゆえ、必要に迫られた事情がない限り自宅からの外出は禁じられている。
ところが、リンカンシャー州に住む30代の女性は、ロックダウンのルールを破ってしまったようだ。
1月9日、女性は自宅のある州からおよそ160kmも離れたノースヨークシャー州スカーバラまで車で移動し、そこにあるマクドナルドで妹と待ち合わせてランチの予定をした。
[画像を見る]
akiragiulia/pixabay
他の地域同様、スカーバラのマクドナルドも現在はドライブスルーかデリバリーのみの営業となっている。おそらく妹に会うことが目的だったとみられるが、ノースヨークシャー州警察は女性の行為をロックダウンのガイドラインに反するとみなし、後に罰金を科した。
この件について、同州警察は「3つの郡を移動してまでハンバーガーを入手する行為は必須とは呼べない」と女性を厳しく批判している。
【物議を醸すイギリスの厳しいロックダウンのガイドライン】
去年に引き続き、3度目のロックダウン措置が取られているイギリスでは、急増しているコロナ感染者数の蔓延を抑制するために、より一層厳しいルールが敷かれている。
しかし、3度目となれば国民のストレスがMAXになる一方で、ロックダウン措置に慣れが生じてしまっているのも事実だ。
社会的距離やマスク着用といった基本のルールを守り続ける市民がいる一方で、必要時以外の外出禁止を守らない市民もいる。
そのため、警察ではより厳しく取り締まりを行っているが、その対応については賛否両論の声があがっているようだ。
先日では、ボーンマスのビーチにあるベンチで座っていた女性が警察に見咎められ、帰宅するよう命じられると、「私はコロナなど信じていない」などといった発言をし、その場で逮捕されるという出来事が発生。
Woman 'arrested' for 'sitting on a bench' as police get tough on lockdown ruleshttps://t.co/Z0dd8GpB8b pic.twitter.com/GiyUiifTl9
— Daily Mirror (@DailyMirror) January 10, 2021
また、自宅から8km離れた自然公園に別々の車で散歩にやってきた2人の女性へも、スターバックスのテイクアウトカップを所持していたことから「それは運動ではなく、単なるピクニックであり、ガイドラインに反する」として、各200ポンド(約28000円)の罰金を科すことを警察が発表し、物議を醸した。
結局、この件については女性2人が「密を避け、別々の車で来た。地元地域からは出ていないのでルールに従っている」と主張したことで、警察側は罰金を撤回した。
こうした複数の事例から、「警察のロックダウンルールへの取り締まりが行き過ぎているのでは」という非難の声も寄せられているが、警察側は次のように述べている。
ウイルスの拡散を防ぐために、政府のガイドラインに沿って市民に地元に留まるよう促しているだけであり、我々はこの事実を支持している。
刻々と変化するルールと法律を理解し、これを全職員に伝え、取るべき正しい行動方針を明確にするために懸命に取り組むことを常としており、我々全員が責任を持って行動しなければならない。
現在は、警察側もロックダウンのルールに大きなストレスを抱える人たちの取り締まりに、多忙を極めているといっていいだろう。
なお、イギリスではコロナ感染者の急増で、都心の病院ではベッド数が不足し、患者らを救急車の中で治療せざるを得ない事態にまで及んでいることが報じられている。
written by Scarlet / edited by parumo
記事全文はこちら:イギリスのロックダウンは厳しい。3つの郡を車で移動しマクドナルドへ出向いた女性に罰金 http://karapaia.com/archives/52298383.html