事故で脳を損傷した子猫。成長が止まってしまうも生きることをあきらめず奇跡の回復を遂げる


 生後わずか6週目に事故で外傷性脳損傷を負った子猫は、体を動かすことすら困難で、獣医に「生き延びる可能性は低い」と診断された。

 しかし、保護区のスタッフらは諦めることなく、献身的に子猫を介護し、たくさんの愛情を与え続けた。
そして猫も生きることをあきらめなかった。

 今、猫は2歳になった。怪我の影響で成長は止まったままだが、小さな体には大きな生きる強い意志が溢れている。これはそんな奇跡の猫の物語だ。
【脳損傷を負った子猫、エスモアズ】

 エスモアズは、生後6週目の時、台車(キャリアー)が誤って頭の上に落ちてくる事故に遭遇し、脳を損傷して全身不随になった。

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 獣医師に生き延びる可能性は低いと言われたエスモアズを、決して諦めなかったのがマサチューセッツ州セーラムにある動物救済保護施設『The Odd Cat Sanctuary』だった。


 同施設では、老いた猫や病気や怪我、障碍を抱える猫、余命僅かの猫、飼育放棄された猫など受け入れ、献身的に世話をしている。

 スタッフは、脳の損傷を受けた子猫の回復は困難だと医師に伝えられても、エスモアズにできる限りのことをしてあげたいと決意し、その日からエスモアズの介護を始めた。

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【成長が止まり小さなままだけど、生きる意志は大きかった】

 エスモアズの怪我の回復には、3か月を要した。スタッフは、食べることも歩くこともできない小さなエスモアズに、栄養チューブで栄養を与え続けた。

 スタッフの愛情に支えられたエスモアズは、少しずつ力を取り戻した。

 時間の経過とともに、エスモアズに生命の兆候が示されるようになると、餌を食べたり歩いたりする力がつき始め、シリンジで水を飲んだり、皿から餌を舐めたりできるまでに回復した。


 エスモアズの成長は止まってしまったままだった。怪我の影響で、いつも左に円を描くようになってしまうが、それでもゆっくりと歩けるようにもなった。

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【今では活発に動き、トイレも使えるように】

 小さな子猫のせいいっぱいの闘いから2年。2歳になったエスモアズの体は、依然として生後8週目ほどの子猫サイズのままで、体重はわずか900グラムと軽い。

 だが全身不随で動けなかったエスモアズは動けるようになった。トイレも完璧に使い、キャットタワーにも上る元気があるほど活発になったのだ。


 人間に甘える仕草を見せ、いつもの喉をゴロゴロと鳴らしている。

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 たとえ永遠に成長が止まってしまっても、エスモアズには大きくて強い生きる意志があり、何より保護区のスタッフから受けている愛情は無限大だ。

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 現在、エスモアズは保護区の創設者の正式な家族となり、より一層の愛情を受けて元気に、そして幸せに暮らしているという。

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written by Scarlet / edited by parumo

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