愛にできることはここにも。負傷したカナダガンが運ばれた病院を追跡し、手術中ずっと見守っていたつがいのカナダガン

 心温まるニュースが届いた。カナダガンのつがいは、健やかなるときも、病める時も、共に一緒にいることを望むようだ。


 アメリカ、マサチューセッツ州のニューイングランド野生生物センター近くの池に住むカナダガン、「アーノルド」がうまく歩けないのを知ったスタッフが調べたところ、2か所骨折していることがわかった。

 アーノルドをクリニックに運び手術行おうとしたところ、ドアを叩く音が!

 アーノルドのパートナーであるメスのカナダガンは、なんとかアーノルドの居場所を突き止めこのクリニックにたどり着き、中に入れてほしくて病院のドアをくちばしで叩いたのだ。

【負傷したオスの居場所を突き止め、病院にたどり着いたメス】
 ニューイングランド野生生物センター、ケープコッド支部近くの池に住むカナダガンのアーノルドが、脚を引きずっていることに気が付いたスタッフがチェックをしたところ、2か所骨折していることがわかった。

 アーノルドはそのままクリニックへと運ばれていき、すぐに手術を受けることとなった。

 ところが...クリニックのドアをコンコン!と叩く音がする。スタッフが確認しにいくと、そこにはアーノルドのつがいであるメスのカナダガンの姿が。


 彼女はなんとか自力でアーノルドの居場所をつきとめ、クリニックの中に入ろうとしたのだが、入ることができないことに動揺していたようだ。【パートナーに見守られながら手術を受けたアーノルド】
 彼女の気持ちは痛いほどよくわかるが、手術に立ち会わせるわけにはいかない。そこで病院スタッフは、彼女が見える位置でアーノルドの手術を行うことに。

 アーノルドの手術中、彼女はずっと窓の外からアーノルドの手術を見守っていたという。
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【手術は無事成功、リハビリ中もそばに居続けたパートナー】
 同センターによると、カナダガンのメスは初めての患者の手術付き添いを希望した動物であり、彼女の希望に応えるため、例外的に対応したとのこと。

 アーノルドが負傷した理由は、カミツキガメや他の捕食者に襲われた可能性があるとのこと。
生存のためには手術が最善の方法であったそうだ。

 ずっとクリニックから離れようとしない彼女に対し、スタッフらは手術の後も、アーノルドの治療やリハビリを出入り口付近で行い、彼女からアーノルドの姿が見えるように配慮を施したという。

 「アーノルドが回復していく様を見て、彼女も落ち着きを取り戻したようで、ドア越しに彼をグルーミングし始めました」とセンターはFacebookに投稿した。「2匹ともお互いの存在にとても安心しているように見えます」
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 アーノルドが完全に回復するまでにはあと数週間かかるかもしれないが、センターの配慮で、ガラス越しからでも一緒にいることができる。

 また前のように仲良く2羽で池で泳ぐ日は近いだろう。

 カナダガンは、2歳で伴侶を見つけ、一夫一婦制でほとんどの夫婦が一生添い遂げるという。
「愛にできることはまだあるかい?」というRADWIMPSの歌を思い出したのは私だけではないはずだ。

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