「ちょっともらいますよ」インパラの毛をくちばしで抜きまくる鳥。まるでヒゲのようだと話題に
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 自然界では、異種の生物が緊密な共生関係を結んで生き残る種が数多く存在する。

 南アフリカの保護区で観光客のためのガイドを務める男性は、ある日ガイドをしていたとき、インパラと共生している鳥の変わった行動を発見した。


 髭を生やしてるような鳥がいたのでよく見ると、実はその鳥が巣作りのため、インパラの被毛を懸命にむしり取っていたのがわかった。

 自然界におけるこのような小さな、また前例のない相互作用を発見し驚かされた男性は、生きるためにすべての野生動物が様々な知恵を働かせていることを改めて実感したという。

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Bird Makes Moustache out of Buck Hair共生関係にあるインパラの毛をむしる鳥 南アフリカのプンバ・プライベート・ゲーム・リザーブでアシスタント・ヘッドレンジャーを務めるガイド歴10年のキャメロン・シュミットさん(29歳)は、ガイドの途中でユニークな光景をカメラに収め、そのエピソードをLatestSightings.comにシェアした。
それは保護区を運転中に起こりました。

私たちは崖の上で休んでいるチーターを遠くから観察して、観光客と話をしようとしたとき、珍しいことに気づいたんです。

インパラの上にキツツキの種であるウシツツキが乗っていて、その口には毛がいっぱい生えていたんです。


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ウシツツキはインパラから巣材を集めているようでした。

通常、ウシツツキとインパラは共生関係にあり、双方に利益があります。

ですがこの場合は、インパラが毛を失っているだけで毛を得ることはありません。もちろん、夏に向けてインパラの毛が抜けているのであれば話は別ですが。

ウシツツキはインパラに寄生しているように見えました。


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仲の良さを利用した鳥の生きる知恵 ウシツツキは、共生関係にあるインパラが毛を盗まれても何もできないことを知っていて、仲の良さを利用したようだ。
私は10年近くガイドをしていますが、このような瞬間は本当に啓発されます。

時に "ビッグファイブ (ゾウ、ヒョウ、ライオン、サイ、バッファロー)”のことばかりではなく、自然界におけるこのような小さな、前例のない相互作用に驚かされるのです。(シュミットさん)
 この魅力的な光景は、同行した6人の観光客も目にしたそうだ。

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 さらにシュミットさんが調査を進めると、ウシツツキのような鳥はさまざまな動物のあらゆる素材の毛を巣に使うことが多いことがわかったという。
このような経験は、全体から見れば些細なことですが、それぞれのサファリをユニークで思い出深いものにしています。

私のようなベテランでさえも、大自然は常に新しい教訓を与えてくれるものだと思い知らされます。
 インパラの毛を十分に集めたウシツツキは、やがて飛び立ち、シュミットさんたちの視界から姿を消したそうだ。

 この時期はウシツツキの繁殖期なので、巣作りに向かったのだろうシュミットさんは話している。

References:Bird makes moustache out of buck hair/ written by Scarlet / edited by parumo

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